この記事では、「包括的」と「総括的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「包括的」とは?
「包括的」とは要素のすべてをひっくるめてまとめることです。
物事の一部分やそれぞれの要素一つひとつを取り上げるのではなく、それらのようそすべてが集まった一つの全体像として扱うことが包括的と言えます。
すべての要素を包んで括って一纏めにしているという言葉であり、そのまとめたものをどうするかまでは含んでいません。
「総括的」とは?
「総括的」とは要素のすべてをひっくるめてまとめ、締めくくることです。
すべての要素を一纏めにするという意味で使われることもありますが、まとめた上で結論を出したりその結果についての評価や反省などのような締めの作業まで含めることも多いでしょう。
そのためわかりやすいようにであったり扱いやすいようにそれらの要素をまとめるというよりは、答えを出して話を終わらせるためにまとめるという意味合いであり、まとめた上での結論という意味でも使われがちな言葉です。
「包括的」と「総括的」の違い
「包括的」と「総括的」の違いを、分かりやすく解説します。
要素のすべてを一纏めに扱っていることが「包括的」で、要素のすべてを一纏めにしたうえで締めくくるのが「総括的」です。
「包括的」は一纏めにしたものをどうするかまでは含みませんが、「総括的」は一纏めにした上で結論を出したり評価したりなど扱いを終えるところまで含む意味も込めて使われます。
「包括的」の例文
・『業務を包括的に見て改善点を探す』
・『植物の性質を包括的に説明する』
「総括的」の例文
・『総括的には賛成の方が多いことが判明した』
・『総括的評価は悪くはないが要改善と言ったところだ』
まとめ
単純にそれぞれの要素をすべてまとめるのが「包括的」で、まとめた上で結論を出したり評価するなどの締めくくりまでを含めるのが「総括的」です。
すべての要素を網羅し一纏めにするという意味だけで使うなら「包括的」を使い、それらの要素を一纏めにした上で結論を出す場合や、結論を出すために一纏めにしたという意味では「総括的」を使うべきでしょう。