この記事では、「篤実」と「危篤」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「篤実」とは?
情がとても深く、思いやる気持ちを持って誠実に行動する人を「篤実」【とくじつ】といいます。
簡単に人を裏切るだの、蹴落とさず、たとえ自分が不利な立場にされようとも人を助ける気持ちが強い人を指すわけです。
使い方としては、「篤実な人柄」といって、他者を考えて動ける人で、真面目に仕事も恋愛も前向きにできる人という意味で使われています。
「危篤」とは?
病気にかかった人の容態が悪化して、治りそうにないことを「危篤」【きとく】といいます。
もう命が尽きる段階に入っているとき、医師からもう心臓が止まりそうなので、これ以上は手術も手当てもできないという生命の危機を感じる状態を表すのです。
使い方としては「危篤状態」といい、すでにできる限りの手当てした後で、もう息がいつ止まるか分からない段階を指します。
「篤実」と「危篤」の違い
ここでは「篤実」と「危篤」の違いを、分かりやすく解説します。
真面目で何事にも誠実に取り掛かる人を「篤実」といいます。
情が深く、簡単には人を見捨てません。
思いやりもある心優しいところが周囲から愛され、惹きつけられるのです。
もう一方の「危篤」は車に轢かれたり、癌といった重い病気にかかった人が手術しても命が危ない状態を指します。
もういつ心臓が止まり、息をしなくなるか分からない危険な状況を伝える言葉です。
「篤実」の例文
・『若い顧問は篤実な人で部員から親しまれる存在だ』
・『舞台俳優の篤実さと演技力は海外でも高く評価されている』
「危篤」の例文
・『事故で大怪我して手術を受けた弟が危篤となる』
・『危篤の状態だった子供が今さっき息を引き取った』
まとめ
「篤」を使った言葉を取り上げましたが、どのような状態であるとき使えばいいか把握してから使えば、よりうまく今の状況を伝えられるでしょう。