この記事では、「苦学力行」と「蛍雪の功」の違いを分かりやすく説明していきます。
「苦学力行」とは?
「苦学力行」は「くがくりっこう」と読みます。
意味は、「辛い思いをして働き、学費を稼ぎながら、一生懸命学業に励むこと」です。
貧しい環境にある人が、自分で働いたお金で学校へ通い、必死に努力して学問を身に付ける様子を表します。
「苦学力行」の言葉の使い方
「苦学力行」は名詞として「苦学力行する・した」「苦学力行の学生」などと使われます。
「苦学+力行」で成り立っている四字熟語で、「苦学」は「苦労を重ねて学問すること」「働いて学資や生活費を作りながら勉強すること」という意味、「力行」は「努力してすること」という意味、「苦学力行」で、「苦労して働き学資や生活費を作りながら、努力して勉強すること」になります。
基本的に、「自分で学費を稼いでいる」という意味が含まれます。
「蛍雪の功」とは?
「蛍雪の功」は「けいせつのこう」と読みます。
意味は、「苦労して勉強に励むこと、またはそれにより得た成果のこと」です。
逆境の中で懸命に勉強した結果、その努力が報われることを表します。
「蛍雪の功」の言葉の使い方
「蛍雪の功」は名詞として「蛍雪の功成る・成った」「蛍雪の功を積む」などと使われます。
「蛍雪」は、中国の歴史書「晋書(しんじょ)」に記されている故事に由来します。
晋の時代、官吏を目指す「車胤(しゃいん)」と「孫康(そんこう)」という二人の青年がいました。
二人の家はどちらも貧しく、夜に本を読むための灯油も買えないほどでした。
そこで車胤は、夏の夜に蛍をたくさん捕まえて袋に入れ、その発する光で本を読み勉強しました。
また、「孫康」は冬の夜に、窓辺に摘んだ雪明りで勉強しました。
二人の努力は報われて、官吏として出世できたのです。
ここから「蛍」と「雪」を合わせて「蛍雪」として使われる様になったのです。
「苦学力行」と「蛍雪の功」の違い
「苦学力行」は「苦労して働き学資や生活費を作りながら、努力して勉強すること」です。
「蛍雪の功」は「苦労して勉強に励み、それにより成果を得ること」です。
まとめ
今回は「苦学力行」と「蛍雪の功」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。