この記事では、「難儀」と「苦労」の違いを分かりやすく説明していきます。
「難儀」とは?
「難儀」には、苦しみ悩むこと、面倒なこと、迷惑なこと、処理するのが難しいことといった意味があります。
「難儀」と聞くと方言ではないかと思われる人もいますが、「難儀」は辞書にも掲載されている標準語です。
そのため、どのような場面で使用しても問題はありません。
類語には、「困難」や「試練」、「面倒」、「苦難」などがあります。
「難儀」の場合、「難儀する」や「難儀している」、「難儀な話」などといった形で使用します。
「苦労」とは?
「苦労」には、精神的、肉体的に力を尽くし苦しい思いをすること、人に世話をかけたり厄介になったりすることといった意味があります。
くるしく、苦い、働きが「苦労」です。
類語には、「奮闘」や「四苦八苦」、「悪戦苦闘」、「骨折り」などがあり、対義語は、心身の苦痛や生活の苦労がなく楽々としていることを意味する「安楽」です。
「苦労」は「苦労する」や「苦労が絶えない」、「苦労の種」などといった形で使用します。
「難儀」と「苦労」の違い
「難儀」と「苦労」の違いを、分かりやすく解説します。
似たような意味を持つ「難儀」と「苦労」ですが少し違いがあります。
「蓋を開けるのに難儀した」と「蓋を開けるのに苦労した」の場合は、共に蓋を開ける際になかなか開けることができずに大変だったことを意味します。
このような動作におけることにおいては同じ意味として使用することが可能ですが、気力における大変さにおいての意味は「苦労」のみが持つものになります。
「難儀」の例文
・『昨夜は、子どもを寝かしつけるのに難儀しました』
・『彼から聞かされた話は非常に難儀な話でした』
「苦労」の例文
・『兄夫婦の家は家族のことで苦労が絶えません』
・『苦労を共にした友達とは固い絆で結ばれているような気がします』
まとめ
「難儀」と「苦労」は同じ意味として使用することができるものの、「苦労」のみが持つ意味もあるため注意が必要です。