誰にでも、何かの行動を起こす絶好のタイミングというものがあります。
場合によっては、それが今かもしれないという気持ちになったら、「満を持して」という表現を思い出すでしょう。
それでは、この「満を持して」とはどういう意味でしょうか。
また、「万を期して」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「満を持して」と「万を期して」の違いを分かりやすく説明していきます。
「満を持して」とは?
「満を持して」とは、「まんをじして」と読み、何か重大なことに際して、準備を周到に行って、それらが完了する時期を待っていざ始めるという時に使われる言葉です。
したがって、一般的にはその後に何かを実施するとか行動するような文章が続きます。
この時の「満」とは、文字通りレベルのメーターが「満」になる状態のことです。
「万を期して」とは?
「万を期して」とは、「まんをきして」と読み、たくさんのことを行ってその時期になったというような意味で使われそうですが、そうはいきません。
真実に関しては次の項で詳しく説明します。
「満を持して」と「万を期して」の違い
「満を持して」と「万を期して」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、長い間の準備が整ったというような意味で使われる表現ですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、「万を期して」のような言葉は存在しないということになります。
おそらく、「満を持して」という表現が耳に馴染みがあるのに対して「満」や「持する」という表現に違和感があった誰かがなんとなく似たような言い方として「万を期して」と記述したことが始まりでしょう。
「満を持して」の例文
・『今回の製品は「満を持して」発売にこぎつけました』
・『「満を持して」反撃の狼煙を上あげました』
「万を期して」の例文
・『「万を期して」という表現は正しくありません』
・『「万を期して」という言い方は辞書には載っていません』
まとめ
この記事では、「満を持して」と「万を期して」の違いを、解説してきました。
ここでご説明した内容を頭の片隅にでも入れていただき、今後のコミュニケーションに生かしていただければ幸いです。