この記事では、「後は野となれ山となれ」と「旅の恥はかき捨て」の違いを分かりやすく説明していきます。
「後は野となれ山となれ」とは?
やるべきことをやった後は、自分たちで好きなようにやれという意味がある言葉が「後は野となれ山となれ」【あとはのとなれやまとなれ】です。
自分がその場所から去った後はどうにでもなれという捨て台詞として、近松門左衛門が書いた歌舞伎の「冥途の飛脚」の台詞からきています。
目先の問題が解決すれば後はどうなろうが関係ないと思う人の都合がいい言葉です。
「旅の恥はかき捨て」とは?
面識がない人ばかりの旅先では恥ずかしい失敗しても誰も気にしないので、悩まなくてもいいといった意味の言葉が「旅の恥はかき捨て」【たびのはじはかきすて】です。
また、家の周辺でやれば恥さらしな行動であっても解放感に包まれる旅先では無礼講であり、恥ずかしい行為も許されてしまいます。
このような意味から、迷っているより思い切って実行した方がいいといった場面で使う言葉です。
「後は野となれ山となれ」と「旅の恥はかき捨て」の違い
「後は野となれ山となれ」と「旅の恥はかき捨て」の違いを、分かりやすく解説します。
用件が済めば、後は勝手にやってもらいたいと思う無責任な人が使う言葉が「後は野となれ山となれ」です。
最初は関与したとしても、こちら側がもう手を出さなくてもいいと思ったとき、後は好きなように解決して欲しいと吐き捨てては去って行く状況で使われています。
もう一方の「旅の恥はかき捨て」は、知る人もいないので、解放感がある旅先では少し恥ずかしい行為しても許されるという意味で使う言葉です。
このことから、考えすぎて実行できないでいるよりも、とりあえず取り掛かってみた方がいい結果が得られます。
「後は野となれ山となれ」の例文
・『気が乗らない仕事を任された私は、後は野となれ山となれと働いた』
・『後は野となれ山となれと何も考えず空欄へ記入していった』
「旅の恥はかき捨て」の例文
・『旅の恥はかき捨てと言っても、食べかけのゴミを捨てるのは酷い』
・『部下が服を脱いで裸踊りしても、旅の恥はかき捨てと許した』
まとめ
ことわざにも色々な意味があり、知るほど面白さが味わえます。
どういった状況で何を使えば意味をうまく使い分けられるか調べて、使ってみるといいでしょう。