この記事では、「人のふんどしで相撲をとる」と「虎の威を借る狐」の違いを分かりやすく説明していきます。
「人のふんどしで相撲をとる」とは?
人のふんどしで相撲をとるは、ひとのふんどしですもうをとる、と読むべき言葉です。
文字通り、自分のふんどしを持たない者が、他人のふんどしを身につけて土俵に上がった事に由来する言葉と言われています。
そのため人のふんどしで相撲をとるは、他人の物や成果を利用して努力や苦労する事なく、自らの利益を得ようとする事を示すのです。
要するに自分では犠牲を払わずに他人の物を使い、上手く己の利に繋げようとする、ずるさを表現した言葉となっています。
「虎の威を借る狐」とは?
虎の威を借る狐は、とらのいをかるきつねと読むのが正解な言葉です。
虎に捕まえられた狐が、虎を騙して従える様に後ろについてこさせた事で、他の動物達が恐れをなした、といった中国の故事に由来する言葉となっています。
故に虎の威を借る狐は、他人の権勢に頼って威張る小者といった意味を表すのです。
つまりは自分よりも立場が上の人物の権力を利用する等して、他者を威圧したり、威嚇する者といった意味で使われています。
「人のふんどしで相撲をとる」と「虎の威を借る狐」の違い
人のふんどしで相撲をとると、虎の威を借る狐の文字表記を並べて見比べを実行してみると、使用している文字も読み方もかなり違う言葉同士であると気付けるものです。
所がどちらも他人を利用して自分が得しようとする、という同じ様な意味を所有しています。
とはいえニュアンスには違いがあり、人のふんどしで相撲をとるは、他人の成果や物を使って自分も利益を得ようとする事を示すのです。
一方の虎の威を借る狐は、他者の威光を駆使して威張る小人を表します。
まとめ
2つの言葉は駆使されている文字も、読み方もかなり違う言葉同士です。
ですが共に、他者を利用して自分も利を得ようとする、という似た様な意味合いを指し示します。
ただし意味のニュアンスには相違点が見られ、人のふんどしで相撲をとるは、他人の物を使って利益を得ようとする人という意味で、使われる言葉です。
対する虎の威を借る狐は、他人の権力とか威光を使って、威張り散らす小者といった意味で用いられています。