この記事では、「藪から蛇」と「藪から棒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「藪から蛇」とは?
「藪から蛇」という言葉はありません。
「藪をつついて蛇を出す」ということわざと「藪から棒」というとても良く似たことわざがあるので、「藪から棒」のことを間違って「藪から蛇」と覚えている人もいるようです。
「藪をつついて蛇を出す」というのは、余計なことをして災いを受けてしまうことをいいます。
「藪をつついて蛇を出す」の略語に、藪蛇があります。
藪は草木がおいしげるところを指していて、そこをつついたら恐ろしい蛇が出てきてしまった様子を表しています。
余計なことをするなという戒めとして用いられることが多いことわざです。
「藪から棒」とは?
「藪から棒」とは、言動が唐突なことを表すことわざです。
「藪から棒を突き出す」を略しており、藪の中から突然棒を突き出すように唐突なことを突然言ったり行ったりする様子を表しています。
藪は草木が生い茂っていて見通しづらい場所なので、藪から棒を突き出された人は当然驚いてしまいます。
そこから何の前触れもなくおもいがけない言動をとる様子を例えたのが藪から棒になります。
「藪から棒に何を言うんだ」といった使い方をします。
「藪から蛇」と「藪から棒」の違い
藪から蛇は、ことわざの藪から棒を間違えて覚えていると考えられます。
藪から蛇という言葉はありませんが、藪をつついて蛇を出すということわざはあります。
藪から棒は言動がおもいがけず唐突な様子を表すことわざで、藪をつついて蛇を出すは余計なことをしてかえって災いを招いてしまうことを表すことわざです。
そのため意味は全く異なっています。
まとめ
「藪から蛇」という言葉はありません。
「藪から棒」を間違えて「藪から蛇」と覚えていると考えられます。
なぜ間違えやすいのかというと、「藪をつついて蛇を出す」ということわざがあるからです。
「藪をつついて蛇を出す」のことを「藪から蛇」と言っている場合もあります。