この記事では、「告示」と「通達」の違いを分かりやすく説明していきます。
「告示」とは?
「告示」とは国や公的な機関が一般の人達や組織へとなんらかの事柄を広く知らせることです。
例えば国が我が国での教育課程はこういった基準を守ってくださいという基準を教育機関に周知させたり、市議会が昨今の事件を受けて我が市ではこういった条例を制定しましたと市民に周知させるなどが告示になります。
告示する側は国などの公的な組織ですが、告示される側は一般人やそういった人たちが運営する組織や機関であり、公的組織内で周知させることではなく、公的組織の内側から公的組織の外へ周知させることが告示です。
「通達」とは?
「通達」とは上位の行政機関が下位の行政機関に対して職務の命令を知らせるものです。
省庁から都道府県庁に対してこういう制度を始めるので申請があったら条件を満たしているか確認して認可あるいは拒否しなさいという業務命令が通達の一例になります。
行政機関の下請けになっている一般企業に対して通達を行うこともありますが、基本的には行政機関内で上意下達するために行われるのが通達です。
そのため基本的に通達の内容は一般人に公開されません。
「告示」と「通達」の違い
「告示」と「通達」の違いを、分かりやすく解説します。
公的機関から一般民衆になにかを周知させるために行うのが「告示」で、上位の行政機関が下位の行政機関に上意下達するために行うのが「通達」です。
「告示」は一般人に広く知らせるために一般人でも見られる形で公開されますが、「通達」は基本的に一般人には内容を公開せず、周知させる範囲は行政機関の中だけになります。
まとめ
どちらも公的機関からのお知らせではありますが、誰に対するお知らせであり一般の人達が内容を知ることができるかどうかに違いがあると言えるでしょう。
「告示」は公的機関から一般の人達に広く知らせることなので誰でも確認できる形で公開されていますが、「通達」の場合は行政機関としての上意下達なので、行政の職務と関係ない一般人には基本的にその内容を知ることができません。