「伝えた」と「伝わった」は一見同じような言葉ですが、細かな意味合いが異なるため区別して認識することが必要です。
この記事では、「伝えた」と「伝わった」の違いを分かりやすく説明していきます。
「伝えた」とは?
「伝えた」は「伝える」を過去形にした言葉で、「言葉などで何かを伝達した」という意味があります。
そのほか、「特定の物事を受け継いで次の世代に残した」「他の場所から何かを持ってきた」「熱や音などが移動する際に仲立ちした」といった意味も含まれています。
「伝わった」とは?
「伝わった」は「伝わる」を過去形にした言葉で、「ある情報が人から人へと広がった」という意味を持ちます。
また、「古くから受け継がれて現在に至った」「伝来した」「何かを仲介して雰囲気や空気が感じ取られた」などの意味でも用いられています。
「伝えた」と「伝わった」の違い
つづいて、「伝えた」と「伝わった」の違いを分かりやすく解説します。
「伝えた」も「伝わった」も情報や言葉などの伝達に関係する表現ですが、「伝えた」は「一方通行的なコミュニケーション」で、「伝わった」は「双方向的なコミュニケーション」という意味合いがあります。
「伝えた」は、相手の納得や理解が得られずとも情報を伝えれば目的は達成します。
一方、「伝わった」は相手が内容を納得もしくは理解し、その後の行動にも影響が生じたという意味合いがあります。
「伝えた」の例文
「伝えた」は「情報などを伝達した」という意味があり、相手の反応や理解よりも「情報を伝達したこと」に主軸が置かれている言葉といえます。
ビジネスや教育、日常生活など様々な場面で使用されています。
・『教師は宿題の提出期限を生徒たちに伝えた』
・『上層部からの改善命令を部下に伝えた』
・『夕飯のリクエストを母に伝えた』
「伝わった」の例文
「伝わった」は「伝達した情報の内容を相手が納得もしくは理解し、その後の行動にも影響が生じた」といった意味合いが強い言葉です。
こちらもビジネスや教育、普段の生活など幅広いシーンで使用できます。
・『父のアドバイスが伝わったのか、弟が早寝早起きの生活になった』
・『渾身のプレゼンが上司に伝わったようで、自分の企画案が採用された』
・『丁寧な説明が功を奏し、こちらの要望が先方に伝わった』
まとめ
「伝えた」と「伝わった」はお互いに似た意味を持つ言葉ですが、「相手の反応」「相手への影響」に違いがあることが分かります。
両者の意味を理解して、状況によって適切に使い分けられるようになりましょう。
ぜひ参考にしてください。