この記事では、「叱咤」と「譴責」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「叱咤」とは?
大きな声で相手を威圧するように叱る行為を「叱咤」【しった】といいます。
努力もせず仕事を怠けていたり、言われた通りのことができない年下に対し、年上が苛立ちを込めて怒鳴るときに使う言葉です。
反対に、激励する意味で怒鳴るように叱りつける場合もあります。
それだけ相手に期待を持っているためなんとか現状を改善し、自分なりに努力してうまく作業ができるようになってもらいたいと考える人が見せる行為なのです。
「譴責」とは?
従業員が過ちを犯したとき書かせる始末書を「譴責」【けんせき】といいます。
職場では従業員が無断で欠席したり、大事な書類を紛失した、上司に暴言を吐いたなど迷惑かけた際、厳重注意として反省する文章を書かせるのです。
かなり軽い懲戒処分として始末書を書き、提出するその処分方法で二度と同じ過ちをしないと心から反省させます。
「叱咤」と「譴責」の違い
「叱咤」と「譴責」の違いを、分かりやすく解説します。
何度注意しても間違った行動を改善しない者に対し、大きな声で叱ることを「叱咤」といいます。
叱りつけては励まし、頑張って一人前になってほしいと思うときにも使う激励の言葉です。
もう一方の「譴責」は、職場で誤ったミスしたとき、己の行為や言葉を深く謝罪するという意味を含みます。
業務に反する行動したり、報告もせずに休む、人を殴ったという問題行動をしっかり反省するため将来二度としないよう始末書を書かせて懲戒処分を行なう行為を指すわけです。
「叱咤」の例文
・『作業に取り掛かるのが遅い工員を叱咤して、行動を改善させた』
・『工程を覚えようとしない従業員を、部長は叱咤するとやる気を出す』
「譴責」の例文
・『新入社員が勝手に人の物を盗んだとき、譴責処分となる』
・『遅刻と欠勤を繰り返した部下が譴責処分の対象となった』
まとめ
似たような意味があるように見える言葉ですが、かなり激しく叱り付けるか、誤った行動した者に始末書を書かせるとの違いがあると覚えておくといいでしょう。