この記事では、「万難を排して」と「万障お繰り合わせ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「万難を排して」とは?
「万難を排して」は「ばんなんをはいして」と読みます。
意味は、「どの様な困難があってもやり遂げることを伝える表現」です。
ある計画や決まり事を、何があってもやり通す意思を表します。
「万難を排して」の言葉の使い方
「万難を排して」は、ビジネス用語として使われます。
「万難」は「多くの困難や障害」という意味、「排して」は動詞「排する」の連用形に、接続詞「て」が付いた語で、「押しのけて」「しりぞけて」という意味、「万難を排して」で「多くの困難や障害を押しのけて」、つまり「何があっても」という意味になります。
非常に強い意思を表す言葉で、自分に対して使う場合にはやる気が伝わりますが、相手に対して使う場合は「何があってもやってくれ」という意味になり、失礼に思われることもあります。
習慣的に「万難を排してご参加ください」などの定型文が使われていますが、強制的なニュアンスがあることを覚えておきましょう。
「万障お繰り合わせ」とは?
「万障お繰り合わせ」は「ばんしょうおくりあわせ」と読みます。
意味は「様々な不都合な事情をうまく調節して欲しいと伝える表現」です。
ある計画や決まり事を、是非実現させて欲しい意思を表します。
「万障お繰り合わせ」の言葉の使い方
「万障お繰り合わせ」は、ビジネス用語として使われます。
「万障」は「いろいろの不都合な事情」という意味、「お繰り合わせ」の「お」は尊敬語の接頭辞、「繰り合わせ」は「時間やスケジュールの都合をつけること」という意味、「万障お繰り合わせ」で「いろいろの不都合な事情をうまく調整して」になります。
敬語表現が使われているので、相手に対して使う言葉で、強制的な意味は弱く、「是非そうして欲しい」というニュアンスになります。
「万難を排して」と「万障お繰り合わせ」の違い
「万難を排して」は「何があってもやり遂げることを伝える表現」、強制的なニュアンスです。
「万障お繰り合わせ」は「いろいろの不都合な事情をうまく調整して欲しいと伝える表現」、「是非そうして欲しい」というニュアンスです。
まとめ
今回は「万難を排して」と「万障お繰り合わせ」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。