この記事では、「一旦」と「とりあえず」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一旦」とは?
「一旦」は「いったん」と読み、「一時的に」や「一度」といったニュアンスの言葉です。
「元旦」という言葉は「元日の朝」という意味ですが、「一旦」にも、「ある一日の朝」という意味があったようです。
「旦」の文字を良く見ると、地平線から太陽が昇った様子にも見えます。
これが、「朝」という意味をもつ所以ともいえます。
「ある一日の朝」を「ひととき」と捉える表現は、日本文化らしさを感じます。
「とりあえず」とは?
「とりあえず」は、「取り敢えず」と漢字表記することもでき、「手に取る物も取らないで真っ先に」といったニュアンスの言葉といえます。
丁寧な対応や詳細な説明は後回しにして、まずは必要な物事を優先して行う際によく使われる言葉です。
「とりあえず」と似た言葉に「取り急ぎ」があります。
「手に取る物も取らずに急いで」といったニュアンスで、「とりあえず」と同じ使い方が出来ます。
例えば、「とりあえずご連絡いたします」や、「取り急ぎご報告まで」などのように使われています。
「一旦」と「とりあえず」の違い
「一旦」と「とりあえず」は、「この先どうするかは後にして、今のところで」という意味合いにおいて、共通したニュアンスをもつ言葉です。
「一旦」は、「何かを途中で止めておく」、あるいは「そのままの状態にしておく」といった場面で、「一旦様子見とさせていただきます」や、「一旦会社に戻ります」のように使われます。
一方の「とりあえず」は、「まずは」や「第一に」といったニュアンスで、「とりあえず休憩しましょう」や「とりあえず上司に報告いたします」のように使われています。
まとめ
いかがでしたか。
「一旦」と「とりあえず」は、とても似た意味合いをもつ言葉ですが、ニュアンスに若干の違いがあります。
「一旦」には「ひとときの間」というニュアンスがあり、「とりあえず」は「まずは優先して」というニュアンスがあります。