「情緒的」と「感情的」は違うのでしょうか。
この記事では、「情緒的」と「感情的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「情緒的」とは?
「情緒的」とは、「心の微妙な変化があるさま」を意味する言葉です。
ほんのわずかな心の動きや微妙な気持ちの変化を「情緒」といいます。
はっきりしたものではない繊細な気持ちの動きに対して使う言葉で、そのような繊細な気持ちの動きを有する様子を「情緒的」といいます。
一般的には懐かしく心を揺さぶる風景や優しい出来事など人の心を繊細に動かすものに対して用いる表現です。
「感情的」とは?
「感情的」とは、「心が急激に動くこと」を意味する言葉です。
喜びや悲しみなど外部からの刺激により動く精神を「感情」といいます。
感情の変化が外から見てもはっきりわかるほど激しく動いている様子を表す言葉が「感情的」です。
一般的には冷静な考えに基づかず一時的な感情に身をゆだねているさまに対して用いる表現で、合理的思考ができていない様子を表します。
否定的なニュアンスで使われることが多い表現ですが、素直な心の動きに従った方がいい場面では肯定的な意味合いで使います。
「情緒的」と「感情的」の違い
「情緒的」と「感情的」の違いを、分かりやすく解説します。
「情緒的」と「感情的」の違いは「対象」です。
「情緒的」は風景や作品など心を繊細に動かすものを表す言葉なのに対し「感情的」は怒りに支配された様子や好き嫌いに基づく判断など動いている心の持ち主に対して使う表現です。
「情緒的」は他者の心に影響を与えるものに対して用いる表現で「感情的」は心を激しく動かしている本人に対して用いる、という違いで区別します。
「情緒的」の例文
・『情緒的な風景』
・『情緒的な作品を読んで心が動く』
「感情的」の例文
・『感情的な態度は好ましくない』
・『感情的になったら負けだ』
まとめ
「情緒的」と「感情的」はどちらも心の動きに関する言葉ですが用いる対象が異なります。
言葉の意味を正しく理解し使い分けてください。
