「こちらの不手際にもかかわらず」と「こちらの不手際により」はどう違うのでしょうか。
この記事では、「こちらの不手際にもかかわらず」と「こちらの不手際により」の違いを分かりやすく説明していきます。
「こちらの不手際にもかかわらず」とは?
「こちらの不手際にもかかわらず」とは、「迷惑をかけた相手に対して使う謝罪と感謝の言葉」です。
「こちらの」は自分がしたことを意味し「不手際」は物事の処理や段取りがまずいことで起きるミスを指します。
「にもかかわらず」は「前の事柄から予想される結果とは反対の結果になること」を表す時に使う言葉です。
「こちらの不手際にもかかわらず」とは自分たちがやってしまったミスから予想される結果とは逆になること、つまりミスして迷惑をかけたのに許してくれた時やさらに迷惑をかけた時に謝罪と感謝の気持ちを示す表現です。
「こちらの不手際により」とは?
「こちらの不手際により」とは、「迷惑をかけて相手に使う謝罪の言葉」です。
「こちらの不手際」は自分たちのミスを意味し「により」は「によって」のあらたまった言い方にあたります。
もともとは物事の根拠を表す言葉「依る」に由来し、ある物事が別の物事の根拠や原因になっている時に使う言葉です。
「こちらの不手際により」はこちらの不手際が原因になっていること、つまり不手際のせいで損害が発生したりうまくいかなかったりなど迷惑をかけた時にその事実を謝罪する意味で用いられる表現です。
「こちらの不手際にもかかわらず」と「こちらの不手際により」の違い
「こちらの不手際にもかかわらず」と「こちらの不手際により」の違いを、分かりやすく解説します。
「こちらの不手際にもかかわらず」と「こちらの不手際により」はどちらも不手際について詫びる意味を持つ言葉ですが「こちらの不手際にもかかわらず」は本来予想されるものとは異なる対応になる時に使い「こちらの不手際により」は迷惑をかけたことをひたすらわびる時に使います。
「こちらの不手際にもかかわらず」の例文
・『こちらの不手際にもかかわらず許していただきありがとうございます』
・『こちらの不手際にもかかわらずわざわざご足労をかけまして申し訳ございません』
「こちらの不手際により」の例文
・『こちらの不手際により大変ご迷惑をおかけしました』
・『こちらの不手際により十分な数を揃えられない見込みです』
まとめ
「こちらの不手際にもかかわらず」と「こちらの不手際により」では相手への対応が大きく違います。
それぞれのニュアンスを正しく理解して使いましょう。