「軽油」と「灯油」は双方とも原油由来の液体燃料の一種ですが、意味や用途が異なるため区別して理解することが必要です。
この記事では、「軽油」と「灯油」の違いを分かりやすく説明していきます。
「軽油」とは?
「軽油」は「けいゆ」と読む言葉で、主にディーゼルエンジンの燃料として使用されています。
原油を蒸留する時に「灯油」の次に生成される石油製品として知られており、色は無色もしくは蛍光色を帯びた茶色です。
「軽油」の名は、「重油」に対応する目的で名付けられたといわれています。
「灯油」とは?
「灯油」は「とうゆ」と読む言葉で、原油蒸留の際にガソリンの次、軽油の前に生成される石油製品のことを指します。
石油発動機用燃料や溶剤、石油乳剤製造原料、機械洗浄用などに用いられますが、引火点が 40 ℃以上と比較的安全であることから、現在は家庭の暖房や厨房といった家庭関係の燃料にも多く使用されています。
不純物が除去されているため、色は無色透明です。
ちなみに、もともと「灯油」は「灯火用の油」の総称を指し、行灯などに用いられる「灯し油」の意味で使用されていた時期もあったようです。
「軽油」と「灯油」の違い
「軽油」と「灯油」の違いを分かりやすく解説します。
「軽油」は原油を蒸留する時に灯油の次に生成される石油製品で、自動車や鉄道、船舶等のディーゼル燃料として使用されるほか、鉄鋼用の燃料や電力用の補助燃料、窯業等にも用いられています。
色は無色もしくは蛍光色を帯びた茶色で、色を付加するのは「灯油」と見分けるためともいわれています。
一方「灯油」は、原油蒸留の際にガソリンの次、軽油の前に生成される液体燃料のことで、石油発動機用の燃料や溶剤、石油乳剤製造原料、機械洗浄用等のほか、石油ストーブや給湯器といった家庭用の燃料にも使用されています。
また、「軽油」には色がついている場合があるのに対し、「灯油」は無色透明なのが基本です。
まとめ
「軽油」と「灯油」は名前や読み方が似ているため混同してしまいがちですが、意味や用途、色などに違いがあります。
両者の違いを理解して、シーンに応じて適切に使い分けられるようにしましょう。
ぜひ参考にしてくださいね。