この記事では、「献上品」と「御用達」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「献上品」とは?
自分よりも権力があったり、立場が上の人に対して金銭を受け取らず差し上げる物を「献上品」【けんじょうひん】といいます。
日頃、可愛がってもらっていることに感謝を込めて差し出す物であり、品物を渡す行為により上司との関係を良い物にするのです。
そして、ねがわくは権力を与えてもらったり、良い仕事を任せてもらえるようにはからってもらう願いを伝えます。
「御用達」とは?
天皇家といった国民の崇める対象であったり、宮家のような人たちがひいきにして、何度も買うものを「御用達」【ごようたつ】といいます。
それだけ毛に拘った筆であったり、お洒落な椅子、品が良い服を指すわけです。
ただ、一般的に買える安い物ではなく、素材に拘り、職人が丁寧に作り上げた筆記用具であったり、かなり素材に拘る靴を仕立てられる専門店のみで買える商品を主に「皇室御用達」と呼びます。
「献上品」と「御用達」の違い
「献上品」と「御用達」の違いを、分かりやすく解説します。
自分の身分を上げてもらったり、権利を与えてもらう気持ちを品物でさりげなく伝えるのが「献上品」の役目です。
もう一方の「御用達」は名家やお家柄の良い家に生まれた者が選び、日々愛用する品を指します。
「宮家御用達」といえば、品と素材の良い物を売る専門店を何度も利用していると分かり、いかに素晴らしい物を作り出すか分かるわけです。
「宮内庁御用達」なら、一般人が買えないほど品と拘りのある形状や色、模様といったものに拘った品や、高級品を扱う店を指します。
「献上品」の例文
・『会長の好物を献上品として渡すと、すぐ課長に昇進した』
・『献上品として地元で有名な焼き物を選び、社長に渡した』
「御用達」の例文
・『駅前にある店は宮家御用達の有名な仕立て屋である』
・『前会長御用達の靴下は縫い方が良いと海外からも注文がくる』
まとめ
お金がある人は一般に出回らない物を求めるところがあり、素材にも拘った品を選びます。
どのような物が選ばれるか、資料や画像を見て、調べてみるのも面白い発見になるでしょう。