「消耗」と「摩耗」は同じような使い方をする言葉ですが具体的にはどのような違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「消耗」と「摩耗」の違いを解説します。
「消耗」とは?
「消耗」とは、「使って減ること」を意味する言葉です。
「消耗」の使い方
何らかの活動により減ることを意味する言葉で、使ってしまったことで減少し失われるさまを表します。
一般的には使うとなくなるものが減ってしまう様子に対して用いられますが、補給によって元の状態に戻したり自然状態で回復したりなど適切な手段によって減った状態を改善できます。
水やガソリンなど使うとなくなってしまう物質に対して用いられるほか、体力や精神力など物理的に減少するわけではないものの使用するたびに本来の性能から落ちてしまうものに対しても使われる表現です。
「摩耗」とは?
「摩耗」とは、「すり減ること」を意味する言葉です。
「摩耗」の使い方
物体同士が擦れ合うことを「摩擦」といいます。
「摩耗」とは物体同士の摩擦によりすり減って失われるさまを表す言葉です。
靴底やタイヤなど常に固いものと擦れあいながら使用されるものが長期間の摩擦によりすり減ってしまう様子に対して用います。
簡単には傷つかないようなある程丈夫な物質が徐々に擦れて失われる様子に対して使われることが多く、柔らかいものが一気にボロボロになるような様子に対しては用いません。
「消耗」と「摩耗」の違い
使って減少するのが「消耗」、子擦れ合わせて使ったことによりすり減るのが「摩耗」という違いで区別されます。
「摩耗」も「消耗」の一種であり、固いものとの擦れあいによる「消耗」を特に「摩耗」と呼びます。
「消耗」の例文
・『体力を消耗する』
・『エコドライブでガソリンの消耗を抑える』
「摩耗」の例文
・『靴底が摩耗したので張り替えた』
・『固い岩盤のせいで工具が磨耗した』
まとめ
「消耗」と「摩耗」はどちらも減って失われるさまを指しますが減った原因や減り方によって区別されます。
日常的に使う言葉なので正しく意味を理解しておきましょう。