この記事では、「一貫として」と「一環として」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一貫として」とは?
「一貫として」とは最初から最後まで意思や言動などが変わらないことです。
実際の文章としてはとを抜いた「一貫して」という形で使われることが多いでしょう。
物事の始めから終わりまでに考えややり方を変える機会があったとしても、一切変えずに同じ考えややり方を貫き通すことを指します。
「一環として」とは?
「一環として」とは物事全体の一部であることを指します。
一環というのは輪っか状の金属が連なってできている鎖における一つの輪っかを指す言葉であり、そこから転じて全体の一部を指す意味で使われるようになった言葉です。
一環としてでは転じた後の意味で一環が使われており、そのため物事全体の一部を指しています。
「一貫として」と「一環として」の違い
「一貫として」と「一環として」の違いを、分かりやすく解説します。
「一貫として」は最初から最後まで考え方や言動などがかわらないことで、「一環として」は計画や物事全体の一部であることです。
「一貫として」は通常一貫してという形で使われるので、「いっかんとして」という場合ほとんどのケースで「一環として」が正しく、一貫としては一環としての誤用か一貫してと一環としてを混同した誤用になります。
「一貫として」の例文
・『態度が一貫としている』
・『嘲笑されても一貫してやり遂げた』
「一環として」の例文
・『福祉政策の一環としてのバリアフリー化』
・『宣伝の一環としてホームページを作る』
まとめ
意味としては「一貫として」は考えや言動が変わらないことで、「一環として」は全体の一部であることという意味になりますが、「いっかんして」という読みの言葉としては「一貫として」は間違った使い方で「一環として」が正しい使い方になります。
全体の一部であることを「一環として」と言うのは正しい言葉遣いですが、考えや言動が変わらない様子を「一貫として」というのは正しくない使い方なので、「一貫して」と言う形で使うべきです。