ガメラのモデルはどちらのイシガメ?この記事では、「ミナミイシガメ」と「ニホンイシガメ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ミナミイシガメ」とは?
自然の棲息域は中国南部の10省程度と香港、台湾、ベトナム。
亜種のヤエヤマミナミイシガメは名前の通り八重山諸島、西表島が模式産地です。
日本へは昭和の最初期に台湾から琵琶湖をはじめとした滋賀、京都、大阪へと移入されています。
後述する「ニホンイシガメ」同様に種としては危機的状況に陥っていると言っていいでしょう。
「ニホンイシガメ」とは?
イシガメ科イシガメ属、かつては日本でもっともポピュラーなカメだったと言っていいでしょう。
日本の固有種であり自然の分布では関東を北限にした本州、九州に生息。
人的移入により棲息域を北海道除く全国に拡げました。
かつて日本でポピュラーだったと過去形がつくのは外来種による雑交配により、純然たる本種は棲息数を減らし準絶滅危惧種として扱われています。
名前の由来は甲羅が石の様に硬い事からと言われています。
また本種は『ゴジラ』と並ぶ特撮怪獣の『ガメラ』のモチーフとしても有名。
古くは江戸時代に夏の風物詩として放し亀売りが寺社で行われ、現在の貨幣価格100円程度で売買が行われるなど日本人には古くから馴染み深かったカメが本種だと言えるでしょう。
「ミナミイシガメ」と「ニホンイシガメ」の違い
「ミナミイシガメ」と「ニホンイシガメ」の違いを、分かりやすく解説します。
1番簡単な区別の仕方としては背甲によるものが挙げられます。
前者はより山型に近く丸みを帯びた甲羅なのが特徴。
その色も緑や茶褐色に不規則に黒が混じります。
後者は甲羅が平たいのが特徴であり、色も明るめの茶系や草色なのが特徴だと言えるでしょう。
また日本では前者は台湾から移入された1府2県でしか見る事が不可能。
京都では天然記念物に指定されてもおり、実際に身近で見掛けるイシガメはほぼ「ニホンイシガメ」か同種とクサガメ、ミシシッピアカミミガメ外来種との雑交配種だと言っていいでしょう。
まとめ
「ミナミイシガメ」は中国南部10省、台湾、ベトナムが自然棲息域。
日本へは昭和初期に台湾から大阪、京都、滋賀の1府2県に移入されています。
甲羅が丸みを帯びた山型なのが特徴だと言っていいでしょう。
「ニホンイシガメ」は日本の固有種で平たい甲羅が特徴です。
両種ともに雑交配による純たる種としての危機的状況を迎えており、前者はより深刻。
世界中で棲息数を減らしています。