油絵具を使って描かれた絵を指す言葉として「油絵」と「油彩画」があります。
2つの言葉はどのように使い分けられているのでしょうか。
今回は、「油絵」と「油彩画」の違いを解説します。
「油絵」とは?
「油絵」とは、「油絵具で描かれた絵の口語的な言い方」です。
「油絵」の使い方
絵を描くのに使う色を付ける材料を「絵具」といいます。
絵具には赤や青などさまざまな色がありますが、絵具の色は顔料と呼ばれるいろいろな素材を原料にしています。
絵具はそのままだと定着しない顔料を溶剤で溶いて作りますが、顔料を溶くのに使う溶剤には水性のものと油性のものの2種類があり顔料を水性の溶剤で溶いた絵具を「水彩絵具」といい油性の溶剤で溶いた絵具が「油彩絵具」です。
油彩絵具は顔料に油を混ぜて作ることから「油絵具」とも呼ばれます。
油絵具を使って描かれた絵を一般的に「油絵」といいます。
「油彩画」とは?
「油彩画」とは、「油彩絵具で描かれた絵の文語な言い方」です 2-1. 「油彩画」の使い方 画材に油彩絵具を用いで描かれた絵のことで、絵画技法として油彩絵具に対応した技術で描かれた絵であることを強調し水彩画と区別するニュアンスが含まれます。
絵画技術に重きが置かれた主に文章で用いられる文語的な言い方です。
「油絵」と「油彩画」の違い
「油絵」と「油彩画」はどちらも油で溶いた絵具を使って描かれた絵画を指す言葉で意味は同じです。
「油絵」は主に口に出して話す時に使う口語的な表現なのに対し「油彩画」は文章で表す時に使うことが多い文語的な表現です。
一般の人から専門家まで油絵具で描かれた絵画を含むところなく表す時の言い方が「油絵」で、水彩との違いを強調するニュアンスを含むのが「油彩画」という違いもあります。
「油絵」の例文
・『油絵を飾る』
・『油絵は管理が難しい』
「油彩画」の例文
・『展示されているのは全て油彩画だ』
・『初めて油彩画に挑戦する』
まとめ
「油絵」と「油彩画」は同じ意味の言葉であり置き換えても問題なく使えます。
話し言葉と書き言葉で使い分けられることが多いので覚えておきましょう。