「建屋」と「建物」はどちらも建築物を指す言葉ですがどのような違いで使い分けられているのでしょうか。
今回は、「建屋」と「建物」の違いを解説します。
「建屋」とは?
「建屋」とは、「器具や設備を格納しておく建築物」を意味する言葉です。
「建屋」の使い方
工事によっててられた建築物のうち大型の装置や乗り物などを格納しておくために使う構造物を指します。
飛行機の格納庫や車の車庫など乗り物を入れておくための建築物のほか、発電所の発電装置を設置する建築物や工場の機械設備を設置する棟などが「建屋」と呼ばれます。
「建物」とは?
「建物」とは、「人が利用するための建築物」を指す言葉です。
「建物」の使い方
人が住み暮らす住宅や人が通って学ぶ校舎など、人の営みに使うことを目的に建てた建築物を指します。
人が活動するのに必要な道具や設備は運び込まれて設置されますがあくまでもメインは人です。
何かを封じ込めておくために建築されるものなどの一部を除きほとんどの建築物は人間が利用するものなので、一般的には建築物全般を指して「建物」と呼んでいます。
「建屋」と「建物」の違い
「建屋」と「建物」の違いは「目的」です。
乗り物や機械など何らかの物体を納めておく目的で建てられる建築物を「建屋」といい、人が利用する目的で建てられる建築物を「建物」と呼んで区別します、船を建造する造船ドッグや荷物を納めておく倉庫などは物体を収納するための建築物なので「建屋」が本来の呼び方ですが、実際には人が出入りして作業するため人が利用する建築物を意味する「建物」と呼んでも間違いではありません。
放射能漏れを防ぐ目的で建てられる原子炉の収納施設は人が出入りしないので「建物」ではなく「建屋」とだけ呼ばれます。
「建屋」の例文
・『発電所の建屋が地震で崩壊した』
・『建屋の復旧には相当な時間がかかる』
「建物」の例文
・『向こうの建物が本館だ』
・『販売価格は土地と建物を合わせた価格である』
まとめ
「建屋」と「建物」は建築物の使用目的の違いで区別されます。
明確な基準で使い分けられている言葉なので覚えておきましょう。