故陳建一氏によって家庭に広まった調味料?
この記事では、「豆板醤」と「四川豆板醤」の違いを分かりやすく説明していきます。
「豆板醤」とは?
空豆をもとにした豆麹に唐辛子味噌、ごま味噌、小麦味噌等を混ぜ、砂糖で味、香辛料で香りを調えて熟成させる中国四川省発の調味料です。
90年代初頭にテレビ番組『料理の鉄人』で赤坂四川飯店の総料理長「陳建一」氏が多々使った事でより日本での家庭でも一般的に浸透していったと言えるでしょう。
実はその歴史は古くはなくまだ成立過程は浅く200年前程度の事だと言われています。
また当時は辛くない、唐辛子味噌未使用のものも「豆板醤」と呼ばれていました。
しかし現在では「豆板醤」は唐辛子味噌を使ったもの以外を呼ぶ事はありません。
色が熟成により進むと黒化し、3年以上のものが高級品として扱われています。
「四川豆板醤」とは?
四川料理のイメージである辛さを表現するために敢えて、名前の冠名に“四川”をつけたものだと言っていいでしょう。
言わば販売者側のコンセプトが籠められた商品名なのが本当のところです。
「豆板醤」と「四川豆板醤」の違い
「豆板醤」と「四川豆板醤」の違いを、分かりやすく解説します。
端的に言えば前者は中国四川省で生まれた辛味噌の種類を指し、後者はそれを日本で売る際につけられた商品名の違いがあります。
もちろん「豆板醤」は四川省が生産地ですが、他の地域で全く作られてい無いわけではありません。
多くの場合に販売者側が四川省で作られた事をアピールする場合には「?県豆板醤」の商品名をつける事が多いと言えるでしょう。
店頭で見た事がある方はご存じの通り、通常「豆板醤」3〜4倍の価格設定がされ、色は褐色化しており既知の「豆板醤」とは一線をひく外見です。
3年以上の熟成による高級品かつ古来の「豆板醤」の製法で作られたものだと言っていいでしょう。
まとめ
「豆板醤」は1800年代に中国四川省で生まれた空豆ベースの辛味噌、“味噌の種類・名前”を指します。
「四川豆板醤」は辛さを販売者側が消費者にアピールするためにネーミングされた“商品名”だと言っていいでしょう。
四川省生産、古来の作り方で高級品としてアピールされたものは「?県豆板醤」の商品名で販売されている事が多いのが本当のところです。