コンクリートに直接施工する金具として「インサート」と「アンカー」があります。
2つの金具にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「インサート」と「アンカー」の違いを解説します。
「インサート」とは?
「インサート」とは、「コンクリートを打つ前に型枠に取り付けるねじ金具」です。
「インサート」の使い方
コンクリートは柔らかいうちに型枠に流し込んで施工します。
柔らかい状態のコンクリートを流し込む前の型枠にあらかじめ取り付けておく金具が「インサート」です。
内側にネジが切られたナットの役割を果たす金具で、主にビスを使ってコンクリート躯体に配管やダクトを直接ボルトで固定するために使う土台ナットに当たる金具です。
「アンカー」とは?
「アンカー」とは、「打設されたコンクリートに打ち込んで取り付ける金具」です。
「アンカー」の使い方
コンクリート打ちが完了し硬化してから取り付けるボルト金具を指します。
コンクリートに穴を開けて金具を埋め込み接着剤として樹脂やモルタルを流し込んで固定します。
「インサート」と「アンカー」の違い
「インサート」と「アンカー」の違いは「取り付けるタイミングがコンクリート硬化の前か後か」です。
「インサート」はコンクリートが固まる前にあらかじめ取り付けて一緒に硬化させる金具なのに対し「アンカー」はすでに硬化したコンクリートを穿孔して取り付ける金具、という違いで区別されます。
コンクリートが硬化する前に設置する「インサート」は建物や施設を新設するタイミングでしか設置できないのに対し「アンカー」は既存の建物への耐震工事などすでに完成済のコンクリートに対しても施工可能です。
「インサート」の例文
・『インサートを取り付ける』
・『必要なインサートを確認する』
「アンカー」の例文
・『アンカーでがっちり固定した』
・『アンカーを埋め込む長さを指定する』
まとめ
「インサート」と「アンカー」は取り付けるタイミングがコンクリート硬化の前か後で区別されます。
明確な基準で区別されているので覚えておきましょう。