「修身」と「道徳」の違いとは?分かりやすく解釈

「修身」と「道徳」の違いとは?違い

この記事では、「修身」「道徳」の違いを分かりやすく説明していきます。

「修身(しゅうしん)」とは?

「修身」とは、「身を正しく修めて、立派な振る舞いをするように心掛けること」、そして、「昔の小中学校における教科の1つであり、生徒の道徳教育を促したもの」という意味が含まれています。

教科の「修身」は第二次世界大戦以前の日本の小中学校における科目の1つであり、1890年の教育勅語発布から1945年の日本敗戦まで実施されていました。

当時、個人主義や自由主義の考えが台頭する中で、不良少年少女の発生をいかに抑えられるかが政府の課題となっていました。

敗戦後、日本を占領したGHQより「修身」は軍国主義的教育とみなされ、「修身」の授業を停止する命令を下しました。

そして、1950年代に「修身」に代わり、理性ある人格を育てるための教科として「道徳」が誕生したのです。


「修身」の使い方

「修身」は名詞として使われています。


「道徳(どうとく)」とは?

「道徳」とは、「善悪を判断し、正しい振る舞いを行うために、人々が遵守しなければならない規範」「小中学校における教科の1つであり、生命をいたわる心や善悪の判断などを教えるもの」という意味が含まれています。

「道徳」に相当する教科は第二次世界大戦以前、「修身」として日本に存在していましたが、敗戦後、GHQによって廃止となりました。

そして、1951年に文部省は道徳教育振興方策を発表し、1958年に「道徳」の名で復活したのです。

「道徳」の使い方

「道徳」は名詞として使われています。

「修身」と「道徳」の違い

「修身」「身を正しく修めて、立派な振る舞いをするように心掛けること」を意味し、「道徳」「善悪を判断し、正しい振る舞いを行うために、人々が遵守しなければならない規範」を意味します。

また、「修身」は戦前に存在した日本の小中学校の科目であり、戦後に「修身」に代わる科目として設けられたのが「道徳」になります。

まとめ

「修身」「道徳」はそれぞれ別の定義を持つ言葉ということでした。

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