イタリア料理が浸透した今ではお粥の方が定義が不明?
この記事では、「リゾット」と「お粥」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リゾット」とは?
バブル経済期から現在に至るまで数回のイタリアンブームが到来。
さらにはお手ごろ価格でイタリア風料理を提供する『サイゼリヤ』が国内1000店舗越えた事で説明しなくてもリゾットがどんな料理か解る人が大多数だと言えるでしょう。
「リゾット」は米を使ったイタリア料理で生米をオリーブオイルやバターで炒めた後にスープを加えて煮た料理です。
日本人が作る「リゾット」は雑炊風のもの多いと言えるでしょう。
またパスタ同様にアルデンテが好まれますが、日本の米粒は小さい為火が通りすぎて、澱粉化しやすい傾向があるのは否めません。
またミルクやフルーツを使った甘い物など味のバリエーションが日本とは違った方向に広いのが本場の「リゾット」です。
「お粥」とは?
「お粥」は基本的に炊飯時に水分量を増やした状態で柔らかく炊いたものだと言っていいでしょう。
「リゾット」同様に米から炊くのが正式な作り方になります。
現在では炊飯器の内釜に「7分粥」や「5分粥」など目盛りがついており、比較的楽にできる料理だと言えます。
但し「リゾット」以上に曖昧な部分が多く地域や年齢によっては「雑炊」や「おじや」「煮返し」といった炊いた御飯を使ったものにまでその名称は使われる事がしばしばあります。
また「芋粥」は芋入り雑炊を示したり、「芥川龍之介」の作品名にもなった平安時代発祥の大和芋の甘味汁を指す場合もあるほど“粥”は古来より様々な意味で使われてきました。
「リゾット」と「お粥」の違い
「リゾット」と「お粥」の違いを、分かりやすく解説します。
両者ともに生米から炊く料理であるのは共通。
米を炒めてスープやブイヨンを足して煮こむところと単に水を多くして柔らかく炊いた御飯の違いになります。
日本で定義が曖昧なのは日本語的に“○○風”という便利な言葉があるため。
これによりお粥では雑炊風やおじや風と称して炊いた御飯が使われる場合もあります。
また「リゾット」にも和風と称して雑炊の様に炊いた御飯を加えて煮込み、より澱粉化させたものもあるなど千差万別だと言っていいでしょう。
まとめ
「リゾット」はイタリアの家庭料理であり、生米をオリーブオイルやバターで炒めた後にスープやブイヨンを足して煮こんだ料理です。
「お粥」は炊飯する時に水分の目安量を増やして柔らかく炊いた料理だと言えるでしょう。
また粥と言いながらも米の入っていない物も存在するため、後者の方がやや幅広い意味で使われる言葉だと言えます。