この記事では、「消石灰」と「苦土石灰」の違いを分かりやすく説明していきます。
「消石灰」とは?
消石灰は、しょうせっかいと読むのが正解な言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、なくなるや火がきえる等の意味を持っている消の漢字に、炭酸カルシウムを主成分とした堆積岩といった意味を有する石灰の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ消石灰は、水酸化カルシウムの俗称を表すのです。
より詳細に説明すると、生石灰と水を化学反応させたのが消石灰であり、アルカリ性が強いので、酸性度の高い土を中和するために使用します。
「苦土石灰」とは?
苦土石灰は、くどせっかいと読むべき言葉です。
漢字で記載されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、マグネシウムという意味の苦土の漢字に、酸化カルシウムや水酸化カルシウムの総称といった意味がある石灰の漢字を組み合わせる事で完成した言葉となっています。
以上の事から苦土石灰は、カルシウムとマグネシウムを含んだ石灰肥料を示すのです。
酸性度の極端に高い土の中和には向かないものの、植物の栄養素となるマグネシウムが含まれているため、中和と同時に栄養補給を行えるという利点があります。
「消石灰」と「苦土石灰」の違い
消石灰と苦土石灰の漢字表記を比較してみると、消と苦土という漢字の違いが存在する事に気付けるものです。
所が後に続く石灰の漢字は同じで、どちらも土に使用する石灰肥料を表現する言葉となっています。
とはいえ特徴に違いがあり、消石灰は、アルカリ性が高いので極端に酸性度が高い土を中和するのに使われるのです。
一方の苦土石灰は、極端に酸性度の高い土の中和には向かないものの、植物の栄養素となるマグネシウムが含まれているので、中和と栄養補給が同時に行えます。
まとめ
2つの言葉には共通する漢字があるだけでなく、共に石灰肥料を指し示す言葉同士です。
ただし特徴に違いがあり、消石灰はアルカリ性が強いので極度に酸性が高い土も、中和する事が出来ます。
対する苦土石灰は、アルカリ性の高さは程々なので、極度に酸性が高い土の中和には向かないものの、マグネシウムが含まれているので、中和と同時に栄養補給が行えるというメリットがあるのです。