飛ぶのを忘れた鳥と飛べない鳥?
この記事では、「ガチョウ」と「ダチョウ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ガチョウ」とは?
カモ目カモ科ガン亜科の鳥でヨーロッパ産のエムデン種はその真っ白な体から「アヒル」をイメージする方も多いでしょう。
しかし全く別種であり「雁」の仲間、「シナガチョウ」などの姿を見れば「雁」の仲間であることは一目瞭然。
また肝臓がフォアグラとして食用にされている事で有名です。
本種は家禽の代表格ともいえ、飛べない鳥だと思われていますが事実ではありません。
家禽として飼われている事で飛び方を忘れた鳥だと言えるでしょう。
「ダチョウ」とは?
アフリカをイメージさせ、飛べない鳥の代表的存在であるのは間違いありません。
絶滅した「ジャイアントモア」ほどの巨体ではありませんが、それでも現在生息する鳥類では最大で2mを遥かに超えます。
様々な鳥類らしからぬ特徴を持っており、人気が高いのは間違いありません。
日本でも千葉、神奈川、沖縄など「ダチョウ」専用の牧場ができているほどです。
鳥類らしからぬというのは飛べない事もありますが、ムネ肉がない事でも有名でしょう。
昨今ではダチョウ肉が低脂肪高タンパクなヘルシー食材として知られており、高速道路のSAなどで焼き鳥として売られているほどです。
「ガチョウ」と「ダチョウ」の違い
「ガチョウ」と「ダチョウ」の違いを、分かりやすく解説します。
両者ともに鳥類では認知度が高く名前が一文字違いでも混同する事はまずないと言えるでしょう。
共通点は両者ともに飛ばない事でしょう。
しかしその実は前者は体の構造的に飛べますが家禽化された過程において、親から飛び方を教えられていないため飛び方を忘れてしまったのが事実です。
一方の後者は平胸類。
生物学上において地上生に完全に進化した姿ゆえに飛べないと言っていいでしょう。
竜骨突起がなくムネ肉も存在しません。
羽根も飛ぶのに適しておらず、完全に地上特化型だと言えます。
まとめ
「ガチョウ」は飛ぶために必要な胸筋が発達しており、そして羽根も飛べる形状です。
家禽化されて飛ぶ事を忘れてしまった鳥だと言えるでしょう。
一方の「ダチョウ」は生きるために地上生に適した姿に進化した鳥だと言えます。
竜骨突起がなく胸筋はありません。
そのため羽根がもし飛ぶのに適した形であっても飛べないと言えます。
もちろん羽根自体が飛ぶのに適した形ではないのは言うまでもないでしょう。