この記事では、「隠れキリシタン」と「潜伏キリシタン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「隠れキリシタン」とは?
隠れキリシタンとは、江戸時代に幕府がキリスト教を弾圧した際に密かにキリスト教の信仰を続けた人達のことをいいます。
日本ではフランシスコ・ザビエルが来日し布教活動を行って以降、キリスト教徒の数は徐々に増えていきました。
しかし、時の権力者である豊臣秀吉や徳川家康がキリスト教を禁止したため、表向きは仏教徒のように装いながらキリスト教の信仰を代々続けている人達もいたのです。
「潜伏キリシタン」とは?
潜伏キリシタンとは、1644年から1837年までキリスト教の弾圧にあいながらもキリスト教の信仰を続けた人達のことをいいます。
日本から宣教師が完全にいなくなったのが1644年で、キリスト教の禁教令が解かれて潜伏する必要がなくなったのが1837年です。
潜伏キリシタンは禁教令が解かれた後、カトリック教会の信仰に復帰しています。
「隠れキリシタン」と「潜伏キリシタン」の違い
隠れキリシタンのうち、潜伏キリシタンは禁教令が解かれた後にキリスト教を信仰していることを明らかにしカトリック教会に復帰しました。
しかし、全員がカトリック教会に復帰したわけではなく、カトリック教会に復帰しなかった人もいます。
なぜ、復帰しないのかというと、秘教の形で親交する方がいいと考えていたり、仏教や神道を隠れ蓑にしていたものの生活に根付いている場合などが挙げられます。
カトリック教会に復帰するとなると、先祖の位牌や仏像などを捨てなければいけないからです。
それに抵抗を感じてカトリック教会に復帰しなかった人もいます。
そういった人々は隠れキリシタンではありますが、潜伏キリシタンとはいいません。
まとめ
隠れキリシタンにはキリスト教の禁教令が解かれた後も密かに信仰を続ける人が含まれますが、潜伏キリシタンはカトリック教会に復帰し自らキリスト教を信仰していることを明らかにしています。