「錠前」と「南京錠」はどちらも大切なものや場所を守るために使う道具ですが、それぞれ何を指す言葉でどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「錠前」と「南京錠」の違いを解説します。
「錠前」とは?
「錠前」とは、「ある場所を封印するために使う錠と鍵の組み合わせ」を指す言葉です。
「錠前」の使い方
外出する時は誰かが家に侵入しないようドアを封印してから出かけます。
ドアの封印にはシリンダーなどの機構が組み込まれたかんぬきとして働く「錠」と封印をかけたり解いたりするのに使う「鍵」を組み合わせて使います。
封印に用いる錠と鍵のセットを指す言葉が「錠前」です。
錠と鍵はそれぞれ単体では役に立ちません。
守りたい場所をしっかり封印し自在に開け閉めできる錠と鍵の組み合わせを指して「錠前」と呼びます。
「南京錠」とは?
「南京錠」とは、「U字型の掛け金で封印する錠」のことです。
「南京錠」の使い方
ロック機構が組み込まれた本体上部にU型の掛け金がついているタイプの錠を指します。
主にロッカーやチェーンなどの封印に使われる錠で、穴にU字の掛け金を通してロックすることで開けられないようにします。
単純な構造で小型化しやすく持ち運びにも便利なことからさまざまな場所の封印に用いられる錠です。
本来は鍵を差し込んで開閉するシリンダー錠を指しますが、番号を揃えて開けるダイヤル式の錠も含みます。
「錠前」と「南京錠」の違い
「錠前」が錠と鍵を合わせたロックシステム全体を表す言葉なのに対し「南京錠」はU字型の掛け金を持つ錠の一種を指す言葉です。
「錠前」は英語で「lockset」と言うことからもわかるように、錠(lock)と鍵(key)がセットになった鍵をかける仕組みを表しています。
「南京錠」は英語だと「padlock」といい、いろいろな種類がある錠の中で特定の形状の錠だけを指す言葉です。
「錠前」の例文
・『錠前を交換する』
・『凄腕の錠前破り』
「南京錠」の例文
・『ロッカーに南京錠を取り付ける』
・『南京錠をかけて外せないようにした』
まとめ
「錠前」と「南京錠」は大きく意味が異なります。
日常でもよく使う言葉なのでそれぞれが何を表しているのかを正しく理解しておきましょう。
