更科そばの十割そばは難しい?
この記事では、「更科そば」と「十割そば」の違いを分かりやすく説明していきます。
「更科そば」とは?
透明感のある白い蕎麦は漆黒のつゆと合わせて、美しいコントラストを描く蕎麦だと言っていいでしょう。
そばの実を石臼で挽いた際に最初に出てくる胚乳の中心のみを集めて贅沢に使ったものとなります。
甘皮の部分を混ざらない様に細心の注意を施したうえで製粉。
できたそば粉は一番粉と呼ばれる純白なものとなり、それを使うがゆえに美しい白い蕎麦に仕上がるのだと言っていいでしょう。
ただし“蕎麦らしい”香りは当然少なくなるため、香りを味わいたい人には不向きかもしれません。
その代わり甘皮が入っていない事から雑味は少なく蕎麦の風味は甘く感じられるほど豊か。
また喉越しが良いのも特徴だと言えます。
「十割そば」とは?
呼んで字の如く“十割そば粉を使った、混ぜ物の入っていないそば”だと言っていいでしょう。
実際に「そばがき」を自分で作った経験がある人は間違いなくわかると思いますが、なかなかモチモチにはなりません。
でんぷん質は入っているため一応粘り気は出るもの、蕎麦をうつレベルに仕上げるには多大な労力が必要だと言えるでしょう。
また蕎麦粉自体の善し悪しもダイレクトに蕎麦に現れるため、目利きも必要になってきます。
「更科そば」と「十割そば」の違い
「更科そば」と「十割そば」の違いを、分かりやすく解説します。
「更科そば」はそばの実の胚乳の中心部分を集めて」製粉した一番粉を使用したものの名称になります。
「十割そば」は文字通り蕎麦粉のみでうたれたそばになります。
つなぎを使わないため、製麺しづらいのは間違いないでしょう。
また蕎麦粉の品質と蕎麦をうつ人物の技量が求められます。
まとめ
「更科そば」は一番粉を使って製麺された蕎麦の総称になります。
「十割そば」はそば粉だけを使って製麺された蕎麦を指すと言っていいでしょう。
つまり一番粉だけを使いつなぎは一切入れないものは「更科十割そば」になると言っていいでしょう。
しかし食べた事がある方はわかると思いますが「更科そば」は細麺です。
一方で「十割そば」はつなぎを入れていないため製麺する事自体難しいですが、一般的には“太めの麺で短い”のが特徴だと言えるでしょう。
そのため「更科十割そば」が食べられる店は自ずと少なくなりますし、1日の製麺量も限られる事から食べる機会に巡り会うのは困難だと言えるでしょう。
また従来の「更科そば」とはある意味逆の存在でもあるため好みが分かれると想像されます。