発火や爆発などのリスクを軽減できた理由とは?
この記事では、「リチウムイオン電池」と「リチウムポリマー電池」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リチウムイオン電池」とは?
1980年代の玩具やラジコンにはそこそこの大きい「ニッケル水素電池」が使われていたのを覚えている方も多いのではないでしょうか。
既に新たな携帯電子機器の萌芽が芽生え始めていた中、80年代初頭に「リチウムイオン電池」は各方面で実用化を目指して動きが進んだもの、実際までには時間がかかり、結局1991年に『ソニー・エナジー・テック』が商品化されるまで待たなくてはなりませんでした。
以降『エイ・ティーバッテリー』と『三洋電機』が立て続けに商品化に成功。
ニッケル水素電池からの進化はエネルギー革命に匹敵するものになりました。
「リチウムポリマー電池」とは?
1999年に商品化されて以降、現在に至るまで「リチウムイオン電池」と称して販売されている物です。
正式には「リチウムイオンポリマー電池」に該当します。
「リチウムイオン電池”の弱点とも言える内部の液体を準固体のポリマー化に成功したものです。
コンパクト化しやすく電子機器自体をコンパクトに設計可能にし、ショートや発熱発火のリスクを大幅に軽減した革命的な電池になりました。
「リチウムイオン電池」と「リチウムポリマー電池」の違い
「リチウムイオン電池」と「リチウムポリマー電池」の違いを、分かりやすく解説します。
「リチウムポリマー電池」は「リチウムイオン電池」の一種。
正式名称は「リチウムイオンポリマー電池」です。
「リチウムイオン電池」搭載機器の小型化に加えて、携帯電話やノートパソコンの世界的普及に対処していく必要に迫られた結果の産物と言っていいでしょう。
従来の「リチウムイオン電池」の電解質が液体な事に起因する弱点を改善したものになりました。
電解質を液体から高分子のゲル状ポリマーにした事で発熱・発火や突発的な外圧の衝撃による変形・爆発などのリスクを軽減したものです。
まとめ
現在市販化されている「リチウムイオン電池」は全てが「リチウムイオンポリマー電池」です。
1991年に前者が商品化されると急速に普及が進み、90年代半ばにニッケル水素電池を過去の遺物化。
1999年に後者が商品化されると00年代半ばには後者にほとんどが置き換わる事になりました。