「包丁一本さらしに巻いて」という歌詞でもわかるように、和食の料理人にとって「さらし」とは非常に身近な存在として使われています。
それでは、この「さらし」とはどういう意味でしょうか。
また、「ガーゼ」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「さらし」と「ガーゼ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「さらし」とは?
「さらし」とは、主に台所で使用されるコットンの薄く白い布のことを指す言葉です。
その作成工程から、もともとは「晒す」という言葉、つまり色がついているものから色を抜くことを表す言葉から来ています。
用途としては、用具を包む、まな板を拭く、具材の水分を拭き取るなど様々なものです。
台所以外の用途としては妊婦のお腹に巻く「腹帯」が有名です。
「ガーゼ」とは?
「ガーゼ」とは、ドイツ語の「gauze」から来ている言葉で、コットンを平織りした白い布のことを示す言葉です。
英語の「gauze」の発音は「ガーズ」に近いので、「ガーゼ」の発音とは違います。
ドイツ語の言葉が起源なのは、これが医療現場で使われるものであるからです。
用途としては傷の保護、固定などの他、汚れを拭いたり、赤ちゃんを包んだりするのにも使われます。
「さらし」と「ガーゼ」の違い
「さらし」と「ガーゼ」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、綿の糸を薄く織って白くした布であることは同じですが、根本的に使われるシチュエーションが違うために区別して呼称されています。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、主に和食の調理場で使われているのが、「さらし」であり、医療現場で使われているのが「ガーゼ」ということになります。
形状としての違いに関しては場合によって違うので一概には言えませんが、ほとんどは「さらし」のほうがゆるく織られていると言えるでしょう。
まとめ
この記事では、「さらし」と「ガーゼ」の違いを、解説してきました。
このように、ほぼ同じものであるが、使われるシチュエーションによって名称が違うようなものは、たとえば「ものさし」と「定規」のようにたくさんあります。