「表出」と「表現」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「表出」と「表現」の違い生活・教育

この記事では、「表出」「表現」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「表出」と「表現」の違い

「表出」とは、自分が感じたこと、思ったこと、考えていることなど、他人が外からみたときにわからない内面的なものを、他人にわかるように外に表すことです。

「表現」とは、自分が感じたこと、思ったこと、考えていることなど、他人が外からみたときにわからない内面的なものを、他人にわかるように外に表すことです。

また、表れた形となった言語、身振り、記号、表情などのことです。

2つの言葉は同じことを指しています。

自分の内側にある気持ち、考え、思いなど、外から見たときに他人からわからないものを、他人が見てわかる形にすることを意味しています。

同じ意味を持っている言葉ですが、ニュアンスが若干異なります。

「表出」には、でる、だすという意味を持つ「出」という漢字が使用されており、内側にあるものが出ること、出すことを指しています。

一方、「表現」には、あらわれる、あらわすという意味を持つ「現」という漢字が使用されており、内側にあったものが表れること、表すことを指しています。

また、その表されたものの意味もあります。

怒って声を荒げたときがそれです。

怒りの感情を出すことはよくないと考えられており、怒りを抑え込んで自分自身が起こっていることを他人にはわからないようにする人がいる一方、怒りを他人にわかる形で表す人もいます。

表し方は人それぞれですが、大きな声を出す、険しい顔をするなどします。

2つの言葉は、このように内側にあったものが外に出てくることを意味しています。


「表出」と「表現」の使い方の違い

どちらの言葉も意味は同じなので、同じように使うことができます。

急いでいるときに子どもがジュースをこぼしてしまったとき、イライラすることがあるでしょう。

自分の中だけで「イライラする」と思っているのではなく、大きな声で子どもに向かって「こら!」といったり、叩いてしまったりすることは、内側にあったものが外側に出ています。


「表出」と「表現」の英語表記の違い

「表出」は英語で“expression”と表記をします。

「表現」は英語で、言葉で表すことは“expression”と表記をし、具体的な形で表すことは“representation”と表記をします。

「表出」の意味

「表出」とは、自分の内側にあるものを外に出すことです。

この内にあるものとは、自分だけしか知らないものです。

映画を観ると悲しみや喜びなど、いろいろな気持ちがわいてきます。

内側にため込んでいるだけでは、他の人はあなたが悲しんでいても知ることはできません。

気持ちは形のないもので、自分自身の内側にあるものなので、他人が見ただけではわからないのです。

しかし、何らかの形で外に表せば、悲しんでいることが他人にわかります。

この場合だと、目から何かが出来ることで他人が知ることができるし、言葉でも知ることができます。

悲しみの例で説明しましたが、その他に他人が見てもわからないものには、喜び、怒り、不安、恐れなどさまざまあります。

これらは感情といいます。

考えたこと、思ったなど、感情以外のものを外に出すことも「表出」です。

考えたことや思ったことなど自分の内側にあるものは、何らかの形で出さないと外から見ただけではわかりません。

自分の外に出ることで、初めて他人に伝わります。

外に出す方法には、表情、身振り、言葉、絵画などさまざまあります。

「表出」の使い方

内側にあるものを客観的にわかる形にして出すことに使用します。

ドラマの中の人物は、それがよくわかります。

ドラマの中の登場人物たちは、さまざまな出来事にあい、さまざまな感情を抱きます。

しかし、テレビを見ている人は、登場人物が感情を外に出さないと、何を感じているのか知ることができません。

それでは、ドラマを見ていても面白くないでしょう。

そこで、登場人物は言葉や表情などで感情を表します。

この表すことを指して使用する言葉です。

「表出」を使った例文

・『いつかは表出されるであろう』
・『喜びを表出する』
・『隠そうとしても難しく、思わず表出してしまった』
・『30年間抱えていたものが表出された』

「表出」の類語

「表現」「表す」「具現」「体現」が類語です。

「表す」は自分の内側にあるものを外側に出すことです。

「具現」「体現」には、はっきりと形になっていないものを、具体的な形で表すという意味があります。

「表出」の対義語

「隠す」が対義語です。

「表現」の意味

「表現」とは、自分の内側にあるもの、たとえば感じたこと、思ったこと、考えたことなど他人が外から見てわからないものを、他人が外から見てわかる形にして表すこと、また表されたものです。

プレゼントをもらって嬉しいと感じる人は多いことでしょう。

嬉しいと感じていても、何らかの形で表さないと他人には伝わりません。

プレゼントをもらったときは、「嬉しい」と言葉で伝えたり、笑顔になったり、思わず飛び跳ねてしまったりするはずです。

他人に伝えるために、言葉、表情、身振りなどを使って表しているのです。

このように、内側にあったものを外側に表すことを意味する言葉です。

表す方法には、言葉、表情、身振り、絵画、音楽などさまざまあります。

これらの表されたもののことも、この言葉は意味しています。

「表現」の使い方

内側にあるものを何らかの形で表すことに使用をします。

表す方法には、言葉、表情、身振り、絵画などさまざまあります。

これらはどれも、外に表れたものです。

外に表れたものであれば、どのことについても使用ができます。

「表現」を使った例文

・『全身を使って喜びを表現した』
・『君はいつも素直に表現してくれない』
・『稚拙な表現』
・『自由に表現してください』

「表現」の類語

「表出」「表す」「具現」「体現」が類語です。

「表現」の対義語

「隠す」が対義語です。

まとめ

2つの言葉は、他人が見てもわからない内側にあるものを、他人が見てわかる形にすることを意味しています。

意味に大きな違いはありません。