「名古屋帯」と「袋帯」の違いとは?分かりやすく解釈

「名古屋帯」と「袋帯」の違いとは?違い

この記事では、「名古屋帯」「袋帯」の違いを分かりやすく説明していきます。

「名古屋帯」とは?

名古屋帯は、なごやおびと読むべき言葉です。

漢字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、愛知県の西部に存在する地名という意味を持っている名古屋の漢字に、腰に巻く細長い布という意味を有する帯の漢字を組み合わせる事で完成した言葉となっています。

以上の事から名古屋帯は、結び易いのを特徴とする女性用の帯の1種を示すのです。

名古屋で考案されて流行した事からこの名が付いたと言われる女性用の帯であり、一重太鼓結びにする長さの帯で短い故に、軽くて簡単に締められるのが特徴となっています。


「袋帯」とは?

袋帯は、ふくろおびと読むのが正解な言葉です。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、ふくろやふくろ状等の意味の袋の漢字に、和服を着用する際に使用する細長い布といった意味がある帯の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。

だからこそ袋帯は、袋織りにする事で芯がない帯を表すのです。

より具体的には丸帯の裏地を無地にする等して簡略化する事で、軽く織り易くなった帯に対して使うべき言葉です。

もっとも基本的には、女性用の帯を表現する言葉ですが、男性用の角帯の1部にもこの袋帯の言葉が利用される事があります。


「名古屋帯」と「袋帯」の違い

名古屋帯と袋帯の漢字表記を比較すると、名古屋と袋という漢字の違いがある事に直ぐに気付けるものです。

所が帯の漢字は共通しており、共に着物の着用時に使用する帯を表現する言葉となっています。

とはいえ名古屋帯は、大正時代に名古屋で流行したのが切っ掛けで広まった女性帯で、袋帯よりも長さが短く、締め易くした帯を示すのです。

一方の袋帯は、簡略化する事で丸帯よりも結び易くした帯を表します。

まとめ

2つの言葉は共通する漢字を見れば分かる様に、どちらも着物の帯を指し示す言葉同士です。

ただし名古屋帯は、名古屋で考案された女性帯で、袋帯よりも短い長さにする事で、結び易いという特徴を持つ帯に対して用いる言葉となっています。

対する袋帯は、裏地を無地にする等して丸帯を簡略化する事で、丸帯よりも結び易くなった帯に対して使う言葉です。

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