「高価」と「高額」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「高価」と「高額」の違い金融・経済

この記事では、「高価」「高額」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「高価」と「高額」の違い

「高価」とは、品物が売り買いされるときの金額が高く、役に立つ度合いが高いことです。

「高額」とは、数字で表すことができる金銭の量が大きいことです。

どちらも金銭に関係する言葉ですが、意味していることはやや違います。

「高価」には、ねうちの意味がある「価」という漢字が使われている通り、値打ちが高いことを意味しています。

物が持っている価値、役に立つ度合いが高いことです。

金銭と役立つ度合いが大きい意味を持っています。

「高額」には、量、お金の数値の意味がある「額」という漢字が使われている通り、金銭の量が高いことを意味しています。

役に立つかは問いません。


「高価」と「高額」の使い方の違い

金銭の量が高く、役に立つ度合いも高いことに「高価」を使用します。

単に価格が高いだけでなく、有用である程度も高いことをいいます。

金銭の量が大きいことに「高額」を使用します。

有用であるかは問わず、使用することが可能です。

どれくらいの額を高いというのかは、どちらの言葉にも意味は含まれていません。

「高額」の場合は、一般的なものと比べて額が大きい意味で使用されることがあります。

ブランドもの価格は、どちらの言葉でも表現できます。

ブランドものは、一般的な品物よりも価格が大きいです。

あるブランドのハンドバッグは、素材が牛革で作られており、高さ22cm、幅27cm、マチ6cmのサイズで、約27万円です。

これと同じようなものが、ブランドもの以外でもありますが、それらはもっと金額が低く、1万円程度で購入できるものがあります。

それらと比べてブランドもののバッグは、金額が高いといえます。

そして、普段使うことができ、ステイタスにもなり、役立つものともいえるでしょう。

所得の額が高いことは「高額」を使用します。

所得は売り買いされるものではないので、額が高くても「高価」は使用しないのです。


「高価」と「高額」の英語表記の違い

「高価」は英語で“high price”と表現をします。

「高額」は英語で“large amount”と表現をします。

「高価」の意味

「高価」とは、商品が売り買いされるときの金銭の値が大きく、役に立つ度合いが高いことです。

商品が売り買いされるときの金銭の値のことで、借金、所得、治療費、選手の獲得金額などのことではありません。

販売を目的とする形ある物やサービスについてを指している言葉です。

たとえば、バッグ、野菜、エステ、宝石など、さまざまなものがあります。

どれくらいの額を高いというのかは、この言葉の意味には含まれていません。

また、役に立つ度合いがどのようなものか定義はなく、万人にとって役立つことだけでなく、特定の人に役立つことも意味しています。

スーパーに行くと100円ほどで板チョコレート1枚を購入することができます。

デパートでもチョコレートを購入できますが、スーパーで販売されているものと比べて価格が高く、1粒400円ほどするのが一般的です。

スーパーで売られているチョコレートと、デパートで売られているチョコレートを比べると、デパートで売られているものの方が価格が高いといえます。

そして、チョコレートを求めている人にとっては役に立つものです。

お腹を満たすだけでなく、心を満たしてくれたり、贅沢な気分を味わわせてくれたりします。

求めている人のとっては、役立つ度合いが高いといえるでしょう。

このような、商品を売り買いするときの金額が大きく、役に立つ度合いが高いことを意味しています。

「高価」の使い方

売り買いする対象に使用をします。

その対象の金額が高く、役に立つ度合いが高いときに使用されます。

金額が高いけれど、役に立つ度合いが低いときにはいいません。

また、売り買いする対象以外には使用しない言葉です。

所得や選手の契約金などは売り買いする対象ではないので、これらには使用しません。

「高価」を使った例文

・『たまには高価なお菓子を買って贅沢をする』
・『高価な宝石をいくつも所有している』
・『それほど高価ではないが満足している』
・『高価なアウトドアグッズをそろえる』

「高価」の類語

「高値」が類語です。

値段が高いという意味があり、特に株価、物価、相場のことをいいます。

「高価」の対義語

価格が低くて、役に立つ度合いが低い意味の言葉がそれで、その言葉は「安価」です。

「高額」の意味

「高額」とは、数字で表すことができる金銭の量が大きいことです。

金銭の量だけについてを意味しており、役に立つ度合いの意味はありません。

どれくらいの値を高いというのか意味に含まれておらず、商品については同類の他のものと比べて売り買いされるときの金銭の量が大きいことをいいます。

美容目的の医療行為は保険適用されないので、金額が大きくなりがちです。

皮膚のコラーゲンの生成を促す薬剤を注入する施術で1万円ほど、ほほのシミの施術で1万5千円ほどします。

この額を大きいと感じるか小さいと感じるかは、人それぞれですが、月収10万円で生活するのもやっとな人にとっては、大きな額といえるでしょう。

数値がどれくらいを大きいというのか意味に含まれていませんが、大きな額を意味している言葉です。

「高額」の使い方

金銭の量について使用をします。

量が大きいことに使う言葉です。

どれくらいを大きいというかは意味に含まれていません。

「高額」を使った例文

・『高額な美容整形治療を受ける』
・『高額なバッグをいくつも持っている』
・『高額商品を購入するために貯金する』
・『高額な報酬を得る』

「高額」の類語

「多額」「巨額」が類語です。

「多額」は一般よりも大きな額、「巨額」ははなはだしく大きな額の意味があります。

「高額」の対義語

金銭の量が少ないという意味を持つ言葉が対義語で、それは「低額」です。

まとめ

金銭についての言葉で、金銭の量が大きいという意味が似ているのですが、役に立つという意味を持っているか、持っていないかの点が違います。