この記事では、「計算機科学」と「情報工学」の違いを分かりやすく説明していきます。
「計算機科学」とは?
「計算機科学」とはコンピューターに関わる研究分野です。
コンピューターサイエンスという英語を日本語に訳した呼び名になります。
そのため計算機というのはそろばんや電卓のように単純に計算する道具ではなく、パソコンなどの電子的に高度な計算を行う道具いわゆるコンピューターを指す言葉です。
またサイエンスを日本語訳にして科学と言いますが、計算機科学で取り扱うのは科学的な分野だけでなく工学的分野や数学的分野も有機的に絡み合っているので、科学らしい科学とは限らずしばしば総称のような言葉として扱われています。
「情報工学」とは?
「情報工学」とはコンピューターによる情報処理に関わる研究分野の一部です。
プログラムによる情報の発生からネットワークによる情報伝達に情報収集、データベースのようなデータ蓄積に情報を処理するためのソフトウェアなどの、コンピューターサイエンスの工学的な部分を取り扱います。
とは言えそういったコンピューターの情報に関する事柄には科学や数学的要素が絡み合ってくるので、完全に工学のみの分野とは言えません。
「計算機科学」と「情報工学」の違い
「計算機科学」と「情報工学」の違いを、分かりやすく解説します。
コンピューターサイエンスというコンピューターに関する研究分野を日本語訳にしたのが「計算機科学」で、コンピューターによる情報処理に関わる研究分野の主に工学的な部分が「情報工学」です。
「計算機科学」はコンピューターの情報にかかわる研究分野の総称としても使われる言葉なので、「情報工学」は計算機科学の工学的分野の色が強い一部分とも言えます。
まとめ
コンピューターサイエンスという研究分野を直訳した言葉が「計算機科学」で、研究内容から意訳した言葉が「情報工学」と言えますし、コンピューターサイエンスは分野の線引が難しいので、両者は同じものを指す言葉として使われることも多いです。
直訳である計算機科学を総称として扱い情報工学をその一部分として扱うこともありますが、言い換えとして使われているだけという場合もあるので、同じ意味なのか別の言葉として使っているのか判断が難しい言葉と言えます。