この記事では、「裏毛」と「裏起毛」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「裏毛」とは?
パイル状の裏糸をループ状に編み込んだ「裏毛」【うらけ】は、生地を浮かせているため空気層ができるので暖かさが増します。
タオル地のような生地を指すもので、吸水性が良い綿100%を採用しているため乾きやすい生地です。
「裏毛パンツ」といえば裏がほどよく立ち、暑過ぎないほどの暖かさが感じられるボトムで、下半身を冷えから守れる服になります。
生地の厚みがそれほどなく、軽くて動きやすいものが多いため、運動着にも採用されている素材です。
春や夏でも着られますし、秋冬には寒さをしのぐため着られる服として選ばれています。
「裏起毛」とは?
服の裏毛の繊維をわざと起こして、肌触りを良くするため毛羽の長さが均一になるようにカットしたものを「裏起毛」【うらきもう】といいます。
この毛羽があるものは暖かさが増し、保温性が高まるわけです。
生地が厚く、保温性にかなり優れているため、気温が低い季節に威力を発揮するジャンバーやパーカーといった上着によく採用されています。
裏の毛を起こすと空気が多く含まれ、一気に保温性が高まるのです。
肌への感触も良くなり、何度触れても擦れず、毛のように滑らかでやわらかい肌触りが心地良さをもたらします。
「裏毛」と「裏起毛」の違い
「裏毛」と「裏起毛」の違いを、分かりやすく解説します。
天仁編みという平編みの表に、裏をパイル状に編み込み、浮かせている生地を「裏毛」といいます。
タオルのように汗を吸収したり、吸湿性が高い編み方であり、普段着るパーカーや運動する際に着る服によく使われている編み方です。
裏パイルともいい、春夏秋冬を通して1年中重宝する服になります。
もう一方の「裏起毛」はとてもやわらかく、肌触りが良い滑らかな起毛素材が服の裏に使われていて、裏側の全体に施されている加工です。
通気を遮断し、外気の冷たい空気が入り込まないようにできます。
また、体温で服と肌の間に熱がこもり、暖かさが維持できます。
そのため、気温がかなり低いときに重ね着しなくても、室内であれば暖かくして過ごせるのです。
まとめ
服を着れば暖かくなるよう工夫されている加工方法を2種類ご紹介しました。
どちらも暖かい加工方法ですが、「裏起毛」の方がより暖かいと覚えておくといいでしょう。