小学校などの体育のなかでトラック競技を行う場合には運動場にトラックの線を書く必要があります。
その時に使うのが白い粉である「石灰」です。
この「石灰」ですが、以前は「消石灰」という物質が使われていましたが、危険だからということで別の物質に変更するようになりました。
それでは、この「消石灰」とはどういう意味でしょうか。
また、「生石灰」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「消石灰」と「生石灰」の違いを分かりやすく説明していきます。
「消石灰」とは?
「消石灰」とは、カルシウムの化合物の水酸化カルシウムという物質のことを指す言葉です。
後述の酸化カルシウムに水を加えることによって生成されます。
なぜ「消」という字を使うかというと、この反応のことを「消和」と呼ぶことから来ています。
「生石灰」とは?
「生石灰」とは、カルシウムの化合物の酸化カルシウムという物質のことを指す言葉です。
カルシウムに酸素がひとつ結びついたものです。
石灰石を高温で熱することによって生成されます。
「消石灰」と「生石灰」の違い
「消石灰」と「生石灰」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの物質は、石灰と呼ばれるカルシウムの化合物であることは同じですが、そもそも化学式が違う物質です。
この2つの物質の違いを簡単に説明すると、「消石灰」は「水酸化カルシウム」であり、「生石灰」とは「酸化カルシウム」という物質です。
2つの名前の違いは「水」という文字であり、前述のようにこれは「生石灰」に「水」を加えたのが「消石灰」ということになります。
この一字の違いによって性質には大きな違いが出てきます。
「消石灰」は、強いアルカリ性で、それを利用して酸性のものを中和するのにも使われます。
「生石灰」は、水を加えると発熱することを利用して加熱剤として使用されています。
まとめ
この記事では、「消石灰」と「生石灰」の違いを、解説してきました。
この2つに関しては、どちらも「石灰」と呼ばれますが、小学校のグラウンドで使うのも「石灰」ですが、今使われている「石灰」は「炭酸カルシウム」という物質で、黒板に文字を書く「チョーク」と同じものです。