長嶋食いはマナー違反?
この記事では、「てっさ」と「てっちり」の違いを分かりやすく説明していきます。
「てっさ」とは?
いわゆるふぐの刺身を指します。
一般的に皿に美しい花の様に重ね盛られた「菊盛り」や「牡丹盛り」は良く見る事ができるはずです。
「長嶋茂雄」氏のエピソードから外から回して一気に食べる食べ方をするグルメ番組のリポーターもいますが、基本的には内側から食べるのが、マナーと言えるでしょう。
外側から食べても構いませんが、1回の箸使いで10枚、20枚重ね取るのはマナー違反になります。
「てっちり」とは?
いわゆる「ふぐちり」や「ふぐなべ」になります。
江戸時代に一般的に食べられていたのは、やはり火を通す鍋としての食べ方でした。
「てっぽう」というふぐを指す隠語は江戸時代には全国で使われていたそうですが、現在は大阪周辺の関西圏でしか使われていません。
「てっさ」と「てっちり」の違い
「てっさ」と「てっちり」の違いを、分かりやすく解説します。
両者ふぐの別名である“てっぽう”を冠に置いているのは共通項だと言えるでしょう。
ふぐの毒に当たると死ぬ事を昔の人は鉄砲に例えた訳です。
語源的には「てっぽう」の「さしみ」で「てっさ」。
「てっぽう」の「ちり鍋」が合わさって「てっちり」と浸透していく事になりました。
実際にはふぐは江戸時代の諸藩の禁制品にもなっていたため、全国的に隠語であるてっぽうが使われていたと言っていいでしょう。
現在は関西圏でしかほぼ使われてないのが事実です。
全国的には「ふぐ刺し」「ふぐ鍋」「ふぐちり」の方が一般的なのは間違いありません。
まとめ
「てっさ」は「てっぽう」の「さしみ」から生まれ「てっちり」は「てっぽう」の「ちり鍋」から生まれた隠語だと言っていいでしょう。
江戸時代は武家には御法度の禁制品でしたが、既に庶民には好まれて食べられていた事で知られています。
江戸時代には「てっぽう」は隠語として全国的に使われていたとされますが、現在は関西圏でしか一般的には使われない言葉だと言っていいでしょう。