この記事では、「産総研」と「理研」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「産総研」とは?
日本の特定国立研究開発法人の一つである「産総研」【さんそうけん】は、国内で一番大きな公的研究機関です。
100年以上も社会課題を解決するための研究に焦点を当てたこの組織の正式名称は、国立研究開発法人産業技術総合研究所といいます。
社会に役立ち、国内の産業を前向きに動かすため質の高い技術やシステム、AIを提供し、実際に活用して利益になるよう実用化する創出を提供するわけです。
日本経済にも貢献する技術シーズを具体的に事業化する「産総研」の研究拠点は国内に11か所あり、2,300名もの研究者が働く経済産業省傘下の組織になります。
「理研」とは?
基礎科学を中心に開発する「理研」【りけん】は、産業に貢献する研究を重点的に行っています。
正式名称を理化学研究所といい、物理学や情報科学、工学、数理、医科学、生物学、自然科学に目を向けて実践する研究所です。
2015年には国立研究開発法人理化学研究所として活動を開始しました。
また、放射光科学や生命機能科学、理研白眉研究、脳神経科学、理研産業共創プログラム、環境資源科学研究といった様々な研究所があり、日本社会に貢献する技術や商品を世に送り出しています。
「産総研」と「理研」の違い
「産総研」と「理研」の違いを、分かりやすく解説します。
高所調査ロボットの開発から津波調査、メートル原器、炭素繊維といった様々な開発に携わるのが「産総研」です。
他にも小型放射線線量計、メタンハイドレート生産技術にも関わり、さらには少子高齢化、環境問題、防災、防疫といった様々な分野へも取り組んでいます。
また、この組織では年間で3,000件もの共同研究契約を誇り、全国に200名ものコンシェルジェが産業界のために最適な技術シーズを提供している公的研究機関です。
もう一方の「理研」は基礎科学を元に、様々な産業向けの技術研究しています。
物理学や工学、生物学といった幅広い分野の研究をしたり、創薬・医療技術基盤やバイオリソース、量子コンピューター研究といった現代に必要な技術や物づくりを通して社会に貢献する企業です。
まとめ
様々な研究と開発に携わる研究所を2つ取り上げましたが、行っている研究内容に違いがありますので、公式HPで比較してみるといいでしょう。