この記事では、「暖かい雨」と「冷たい雨」の違いを分かりやすく説明していきます。
「暖かい雨」とは?
「暖かい雨」とは内部温度が0度以上の雲から降る雨です。
緯度が低い熱帯や亜熱帯のような気温が高い地域でよく見られます。
内部温度が0度より高い雲の内部では水分が水のままであり、雲の粒と粒がくっつくことで水滴になり上昇気流の力より落下する力が強くなると地面に落ちていくというのが「暖かい雨」の仕組みです。
元から水温が高めなので雨として降ってくる水滴も暖かいままになります。
「冷たい雨」とは?
「冷たい雨」とは内部温度が0度前後の雲から降る雨です。
日本などの中緯度の地域でよく見られる雨であり「冷たい雨」を降らせる雨雲は一つの雲でも高さによって0度を超える部分と下回る部分があります。
雲の中には過冷却水滴と氷の結晶があり過冷却水滴は雲の中でも蒸発し氷の結晶がそれを吸収して成長、それによって上昇気流の力より落下速度が上回り雲の0度を超える部分に移動し気温で溶けて「冷たい雨」になるというのが仕組みです。
氷の結晶から上空の低温で溶けてそのまま降っているので水温が高くならず冷たいままになります。
「暖かい雨」と「冷たい雨」の違い
「暖かい雨」と「冷たい雨」の違いを、分かりやすく解説します。
内部温度が0度を下回らない雲から降る雨が「暖かい雨」で、内部温度に0度を下回る部分と0度を超える部分がある雲から降る雨が「冷たい雨」です。
「暖かい雨」は赤道に近い低緯度の地域で「冷たい雨」はある程度緯度の高い中緯度の地域で多く見られます。
まとめ
どういう工程で粒が大きくなっているかというメカニズムに違いはありますが、なぜ雨粒に温度の違いがあるかは雲内部の温度が違うから水温も違うという単純な話です。
日本では「暖かい雨」も「冷たい雨」も降ることはありますが、地表に近い空気の気温は0度を超えていても雨雲ができる高度だと0度を下回ることが多いので「暖かい雨」よりは「冷たい雨」が振りやすい地域になります。