地方の大都市を指す言葉として「地方中枢都市」と「地方中核都市」があります。
この2つはどのような違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「地方中枢都市」と「地方中核都市」の違いを解説します。
「地方中枢都市」とは?
「地方中枢都市」とは、「各地方の中枢として機能する4つの地方都市」を指す言葉です。
「地方中枢都市」の使い方
1987年に策定された第四次全国総合開発計画で定められたもので「札幌市」「仙台市」「広島市」「福岡市・北九州市」の五つの都市を指します。
地域区分として福岡市と北九州市は1つに扱われるため全国の4つの地域における中枢として機能する都市が「地方中枢都市」に当たります。
多極分散型国土の形成を目指す第四次全国総合開発計画では東京一極集中の解消を目指し地方への分散に重点が置かれました。
「地方中枢都市」は東京が担っていたに機能の分散を期待して定められたものです。
「地方中核都市」とは?
「地方中核都市」とは、「地方圏における4大都市圏以外の県庁所在地及び人口30万人以上の都市」を指す言葉です。
「地方中核都市」の使い方
「札幌市」「仙台市」「広島市」「福岡市・北九州市」を除く地方の大都市を指します。
旭川市や浜松市などが該当します。
「地方中枢都市」と「地方中核都市」の違い
「地方中枢都市」と「地方中核都市」の違いは「規模」です。
「地方中枢都市」は広域的な地域の中枢拠点となる4つの都市なのに対し「地方中核都市」は「地方中枢都市」よりも規模が小さく県や県内エリアの中核となるような都市を指します。
日本の中心として首都東京がありその下に続く大都市として大阪と名古屋が存在します。
3大都市に続く地方の大都市が「地方中枢都市」で「地方中枢都市」に続く地方都市が「地方中核都市」です。
「地方中枢都市」の例文
・『札幌は地方中枢都市である』
・『小樽は地方中枢都市ではない』
「地方中核都市」の例文
・『県庁所在地はすべて地方中核都市だ』
・『人口30万人以上の都市は地方中核都市である』
まとめ
「地方中枢都市」と「地方中核都市」は第四次全国総合開発計画で定められたものです。
地方都市には他にもいくつかの分類があるので興味を持たれた方は調べてみてください。