建築資材として、屋根の下や床の下などの平で強度が必要な部分に使われるのが「合板」であり、その代表的な「ラワン合板」というものです。
それでは、この「ラワン合板」とはどういう意味でしょうか。
また、「ラーチ合板」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「ラワン合板」と「ラーチ合板」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ラワン合板」とは?
「ラワン合板」とは、「ラワン」という名前の広葉樹の木を薄くスライスしたものを何枚も貼り合わせて作られた「合板」のことで、一般的に「ベニヤ板」と呼ばれるのはこの「ラワン合板」のことです。
扱いやすく、様々な用途があるので、日本では古くから建築材料や家具などに使われているものです。
「ラーチ合板」とは?
「ラーチ合板」とは、「ラーチ」という針葉樹を薄くスライスしたものを貼り合わせた「合板」のことで、「針葉樹合板」とも呼ばれるものです。
加工がしやすく虫もつきにくいのに加えて木目もあらわれるので、目見見える部分にも使われます。
また、針葉樹は成長が早いために安価に生産できるというう利点もあります。
「ラワン合板」と「ラーチ合板」の違い
「ラワン合板」と「ラーチ合板」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、薄く切り出した木材を貼り合わせた合板であることは同じですが、そもそも原材料が違います。
つまり、「ラワン合板」に使われているのは東南アジア原産の広葉樹の」フタバガキというもので、「ラーチ合板」に使われているのは針葉樹であるヨーロッパカラマツです。
この原材の違いによって、「ラワン」は丈夫で加工しやすいが虫や腐食に弱いとか、「ラーチ」はある程度の強度があって、腐食に強いという特徴が現れることになります。
そして、いま大きな問題になっているのは針葉樹林が熱を吸収する率が高いため、地球温暖化に影響しているということです。
それを少しでも和らげるために合板は「ラーチ合板」を使うべきだという主張があります。
まとめ
この記事では、「ラワン合板」と「ラーチ合板」の違いを、解説してきました。
前述のように、現在では「ラーチ合板」のほうを使うような傾向が強くなっていますが、それも地球温暖化を防ぐためのひとつの方策に過ぎないため、それ以外の部分でも私たちの努力が大切です。