この記事では、「貼り絵」と「切り絵」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「貼り絵」とは?
色とりどりの色紙を厚紙に重ねて貼るのを「貼り絵」【はりえ】といいます。
色紙は道具を使わず手で小さくちぎり、裏側に糊を塗って貼っていく方法を用いたものです。
人間の顔には肌色だけでなく、ときにベージュやオレンジといった色を用いて表情を出します。
光が当たる部分と影になるところを考えて、どのように色紙を貼ればいいか工夫して貼るわけです。
和紙の独特な素材の良さを活かして、城下町や京都の街を表す場合もあります。
手で切るからこそ繊維が羽立ち、個性的な作品に仕上がるのです。
「切り絵」とは?
ハサミで紙を切り、人間や動物、花といった形にすることを「切り絵」【きりえ】といいます。
細く切れば女性らしい細い姿を表せますし、太く切ると力強く、逞しい男性を表すのです。
走る動物の姿や高く打ちあがる花火、可愛らしい花が咲く光景など、腕を磨けば複雑な「切り絵」ができるようになります。
大道芸人や落語家の中には、注文されたものを人前で話しながら完成させて驚かし、楽しませるわけです。
とくに、有名人や相手の顔を切って作るとかなり喜ばれます。
「貼り絵」と「切り絵」の違い
「貼り絵」と「切り絵」の違いを、分かりやすく解説します。
和紙や柄が付いた折り紙を手で大小に切り、厚手の台紙に少しずらしながら何度も重ねて貼るものを「貼り絵」といいます。
複数の色紙を使って人の表情を豊かに表したり、光の当たり方、遠近を出し、立体的に見える絵にするわけです。
もう一方の「切り絵」は人や花、果物といった形に切り、周囲をあっと驚かせる作品にします。
「切り絵」を生業としている大道芸では、客の注文を聞き、有名人の顔を忠実に再現して、よく見えるよう対照的な色の台紙の上にのせて渡してお金にするのです。
学校では、白紙の上に色がついた紙をおき、カッターナイフで恐竜や建物、風景などを描いて切っていきます。
まとめ
2種類の絵を取り上げましたが、色紙を手で切って貼り付けていくのが「貼り絵」で、カッターナイフで切って一つの作品にするのが「切り絵」と覚えておくといいでしょう。