「蛇皮線」と「三線」は異なったものなのか。
それとも同じものなのか。
この記事では、「蛇皮線」と「三線」の違いを分かりやすく説明していきます。
「蛇皮線」とは?
「蛇皮線」の読み方は「じゃびせん」です。
蛇の皮を胴に使用していることから「蛇」の漢字が用いられています。
室町時代に本土に伝わったものを指し、その「蛇皮線」が改造されたものが「三味線」になります。
「三味線」の場合は、蛇の皮ではなく、牛や猫、犬の皮を使用します。
そのため、「蛇皮線」と言えるものは必ず蛇の皮を使用する必要があります。
この2つの違いを明確にするため、本土の人々が使用するようになった言葉が「蛇皮線」となります。
「三線」とは?
「三線」の読み方は「さんしん」です。
沖縄で用いられる言葉で、同に使用される皮は蛇の皮になります。
沖縄発祥のものということもあり、本土で「蛇皮線」と呼ばれていても、今なお、沖縄では「三線」という呼び名が用いられています。
「蛇皮線」と「三線」の違い
「蛇皮線」と「三線」は、同じ楽器になります。
どちらも、蛇の皮を用いたもので、その点に共通点のある楽器です。
歴史を比較した場合、「三線」の方が古く、沖縄で生まれた「三線」が本土に伝わった際に蛇の皮を用いたものだということを明確にするため、「蛇皮線」と呼ぶようになりました。
そのため、同じ楽器でも本土では「蛇皮線」と呼び、沖縄では今でも「三線」と呼ばれています。
その理由は、本土では蛇の皮以外(牛や猫、犬などの皮)を用いた「三味線」と区別するためとなります。
また、本土で呼ばれている「蛇皮線」は沖縄で浸透しない理由においては、「三線」の方が歴史は古く、沖縄では親しみのある呼び名だということになります。
まとめ
以上のように、同じ楽器を指す言葉になる「蛇皮線」と「三線」。
違いは、どの地域で用いられている言葉なのか。
といったものになります。
日本本土で一般的に用いられているのは「蛇皮線」。
一方、沖縄で用いられているのは「三線」。
その違いのみになります。