古代から、体と頭を守る防具として、木製のものから戦国時代に大きく進化したものが「甲冑」とよばれるものです。
それでは、この「甲冑」とはどういう意味でしょうか。
また、「鎧」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「甲冑」と「鎧」の違いを分かりやすく説明していきます。
「甲冑」とは?
「甲冑」とは、「かっちゅう」と読み、頭から体までを覆って守る防具のことを指す言葉です。
「甲」は兜であり、頭を守るもので、「冑」は体を守る鎧のことです。
古くは弥生時代着ていたに木製のプレートを繋ぎ合わせたもので、その後金属のものが登場し、平安時代には騎馬戦に便利な大鎧となり、戦国時代には「当世具足」と呼ばれる軽くて動きやすいものになりました。
「鎧」とは?
「鎧」とは、「よろい」と読み、体を守るための防具のことを指す言葉です。
英語では「armor」と記述されます。
日本の鎧に関してはすでに説明したので、ここでは他の国の鎧に言及します。
中国の鎧は春秋戦国自体に生まれた小さな札を革紐で繋いだ「札甲」が一般的でした。
また、ヨーロッパでは中世に生まれた金属の大きなプレートを体に複数つけるという「プレートアーマー」が主流でした。
「甲冑」と「鎧」の違い
「甲冑」と「鎧」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、戦さなどの際に体を守るための防具であることは同じですが、付ける場所が違います。
2つの違いを簡単に説明するならば「甲冑は鎧と兜からできている」というのが一番適切でしょう、つまり、主に体を守る防具である「鎧」と頭を守る防具である「兜」の両方を合わせて「甲冑」というというのが一般的な定義なのです。
まとめ
この記事では、「甲冑」と「鎧」の違いを、解説してきました。
戦国位時代には戦が多かったため、それぞれの戦国大名が独特の防具を作って身につけていました。
中には有名な直江兼続の「愛」という文字が施された兜や武田信玄の真っ赤な鎧など芸術品としての価値が高いものもたくさんあります。