この記事では、「牛のたたき」と「ローストビーフ」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「牛のたたき」とは?
牛肉を厚めに切り、外側だけ焼いたものを「牛のたたき」【ぎゅうのたたき】といいます。
焼いた後はすぐ氷が入った水の中に入れて、肉の身をきゅっと引き締めるわけです。
肉を焼いた後に冷やせば中まで火が通り過ぎず、生の状態で食べられます。
このことで肉の旨みを楽しめる料理になるのです。
冷やした後は薄くスライスして、にんにくを擦るか、山葵を混ぜ合わせた醤油に付けて食べれば甘みと深みを引き出す味の料理になります。
「ローストビーフ」とは?
オーブンに牛肉の大きな塊を入れて、表面に焼き色が付くまで焼く英国の肉料理を「ローストビーフ」といいます。
弱火でじっくり焼き色が付くように焼いていき、蒸し焼きにする料理です。
ゆっくり焼くことにより肉汁がたっぷり出るだけでなく、牛肉の旨みが凝縮されます。
塊は刺身よりも薄く切り、そこにワイン入りの濃厚なソースをかければ牛肉の美味しさを引き立たせる味になります。
オーブンで焼いた後、少し時間を置けば空気中の酸素によりヘモグロビンが肉の断面に反応して赤く色づき、食欲をそそる肉料理となるわけです。
そんな「ローストビーフ」が誕生したのは、古代ローマ軍が焚き火で牛肉の塊を焼いていたものが、イギリス貴族の間ではサンデーローストという日曜日に食べる肉料理になったのです。
「牛のたたき」と「ローストビーフ」の違い
「牛のたたき」と「ローストビーフ」の違いを、分かりやすく解説します。
肉の表面だけを焼くのが「牛のたたき」であり、中は生の状態の料理です。
かつおのタタキと同じような調理方法とほぼ同じであり、お刺身といった種類に分けられます。
切ったときの断面は赤い色がよく出る料理であり、すりおろした山葵やにんにくを溶かした醤油に付けて食べる料理です。
もう一方の「ローストビーフ」は牛肉の塊をオーブンの中に入れて、表面に焼き色がつくまでじっくり焼いていくので、中まで火が通ることなく生の状態に調理できます。
切ればワインのロゼよりも淡い赤い色に見えるわけです。
ソースは赤ワインとバター、オリーブオイルなどを混ぜ合わせてかければより一層味が引き立ちます。
まとめ
牛肉を使った料理を2つご紹介しましたが、焼き方やタレに違いがありますので、西洋料理を出す店や焼肉屋などで見た目や味を比べてみるといいでしょう。