この記事では、「淵」と「縁」の違いを分かりやすく説明していきます。
「淵(ふち)」とは?
「淵」とは、「底が深く水が淀んでいる場所」や「容易に抜け出すことができない苦しい境遇」、「苦境」を意味する言葉です。
「淵」という漢字には「水を深く湛えている場所」や「物が多く集まっている所」、「深い」、「奥深い」、「静まりかえる」という意味が含まれています。
「淵」の使い方
「淵」は名詞として使われています。
「縁(ふち)」とは?
「縁」とは、「物の端の部分」や「物の周りである幅をもった部分」、「へり」、「刀の柄口の金具」を意味する言葉です。
「縁」という漢字には「よる」や「因む」、「基づく」、「つながり」、「ゆかり」の他、「ふち」や「へり」、「物のまわり」という意味が含まれています。
「縁」の使い方
「縁」は名詞として使われています。
「淵」と「縁」の違い
「淵」と「縁」はどちらも同じく「ふち」と読みますが、それぞれ違う意味合いを表します。
「淵」は主に川や湖など水が溜まっている場所のうち、周囲より少し窪んで、深くなっている場所のことを指す言葉です。
また、「苦しい境遇」という意味合いでも使用されます。
対して、「縁」は主に物の端の部分やへり(池や穴などに接したすぐ側やすぐ手前)を指す言葉になります。
「淵」の例文
・『湖の淵のところに何か光っている物を見つけた』
・『動画では、川の淵にひっそりと隠れる淡水魚の姿が映っていた』
・『状況が一変したことで、彼らは絶望の淵へ叩き落されることとなった』
「縁」の例文
・『コップの縁にまだ汚れがついていたので洗い直すことにした』
・『物をぶつけたせいで、机の縁が欠けてしまった』
・『防止の縁には古代文字のような模様があしらわれていた』
まとめ
したがって、「淵」と「縁」はどちらも「ふち」と読みますが、それぞれ別の意味を表す同音異義語ということでした。