「全然」と「少しも」には、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「全然」と「少しも」の違いを分かりやすく説明していきます。
「全然」とは?
「全然」の意味は、全くそうでないさま、余すところのないさまのほか、まるで、すっかり、とても、といった意味があります。
言い換えれば、「すっかり」や「全く」、「まだまだ」、「ちょっとも」などになります。
「全然」の使い方
「全然」は、「全然問題ない」や「全然できない」、「全然覚えていない」などといった形で用いられます。
「少しも」とは?
「少しも」の意味は、まったく、ちっともといった意味のほか、少しでも、わずかながらも、といった意味があります。
言い換えれば、「なんにも」や「さっぱり」、「一切」、「一時も」などになります。
「少しも」の使い方
「少しも」は、「少しも寒くない」や「少しも油断できない」、「少しも疑う余地なし」などといった形で用いられます。
「全然」と「少しも」の違い
「全然」と「少しも」には類語関係があります。
同じような意味を持つ2つの言葉ですが、否定的にも肯定的にも用いられることがある「全然」に対し、「少しも」は否定的な場合にのみ用いられるといった違いがあります。
「全然」の場合、現在は否定的に用いられる言葉になるものの、昔は肯定的に用いられていた言葉です。
それに比べ、「少しも」は今も昔も否定的な場合にのみ用いられるといった違いがあります。
「全然」の例文
・『私は、事件のことを全然覚えていません』
・『彼女に好きと言われても全然嬉しくない』
・『今回のテストは全然できなかった』
・『今日の方が昨日よりも全然天気が悪いです』
「少しも」の例文
・『その絵には、少しも触れてはいけません』
・『私は、その事実を少しも知らなかった』
・『彼女がとった行為は少しも不思議ではない』
・『父に少しも気付かれていない』
まとめ
以上のように、類語関係にあるものの、「全然」においては、否定的にも肯定的にも用いられる言葉といった違いがあります。